2000.1.9

三段山スキーツアー

またもや快晴!ただし・・・

メンバー;旦那夫婦,G,S,K藤,長谷川さん,夢幻猫さん 計7名

山行記録目次
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写真 3
写真 2
写真 1
今回はかなり宴会モード。三段山を愛する人たちが集まり、それを祝福するかのような快晴。
三段山に平和が訪れたかに見えた・・・・が!足元に地獄のお釜がポッカリと。

結果:捻挫悪化
天候:快晴無風 山頂部で若干風強し
気温:-10〜-15度
積雪:とても少ない。二段目より上は沢のみ滑降可能
雪質:固雪
コース:三段山白銀荘コース(夏道コース)

10:00 白銀荘到着 快晴 無風 -10度
今日の三段山は快晴で、すこぶる気持ちが良い。捻挫も病院のお墨付きだ!(詳細は雑記林を参照)白銀荘に到着すると大勢のスキーヤーが一斉にこちらを振り向いて笑っている!やあノームの方たちだ!こんにちわー。どお、回転灯がイカスでしょ?
その向こうには長谷川さん(前回に引き続き特別参加)、s君、k藤君、G君がいる。かなり待ちくたびれていた筈。でも、みんな笑っている。快晴はみんなをハッピーにさせる。
この幸福感の前では私の捻挫など些細な問題に思えた。

10:35 白銀荘出発
出発がかなり遅れたのは、私のデリカの窓が壊れて(苦笑)応急修理をしたりしていたからだ。みんな待たせてすまない。
この埋め合わせは必ず。今晩の宴会で・・・。

今日の天候では絶対に必要のないデポ旗を置いていこうとしたら、夢幻猫さん(謎のアマチュアキャメラマン)から絵になるから背負って行けといわれる。やらせである!早速やらせの入る三段山クラブ。(写真1 みんな笑っている)。
登り始めて驚いた。雪が締まっていて堅い。クラストしているわけではないのだが、まったくスキーが沈まないのだ。おもしろいので横一列になったりして自由に登る(写真2)。
ラッセルが全く必要ないので楽だ。おっと!旦那が途中でいきなり走り出した、捻挫はどうしたのか?完全におだっている。そんな旦那とは対照的に「この時期にこの雪質はおかしい」と心配そうな長谷川さん。さすが山のベテランである。彼の予感はすぐに的中した。

長谷川さんが、カービング板対応取り付けシール(世界初?) の性能を誇示するかのように急坂の直登していく。負けじと急坂アタックに挑戦するG君(写真3)。この先に待ちかまえている恐ろしい事実も知らずに・・

12:00 二段目の上到着
尾根に上がって驚いた。雪が・・・無い!5月の春山シーズンより無いのではないか?ハイマツがすっかり顔を出していた。ハイマツの間を縫うように進む三段山クラブ(写真4)
10日前と比較して、雪がこんなに急に溶けたとは考えにくいので、強風で表層の雪が飛ばされてしまったものと思われる。
これはショックだった。私はWEB上で散々三段山には雪が豊富にあると大口を叩いていたのだ。見通しの甘さに反省。
ここで、金一さん達と出会う。「明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。」などと、しばし世間話がはずむ。今日は雪が悪いのでここから降りるという。たしかに、滑降は全く楽しめそうにない。快晴下で景色は満点なのだが。
夢幻猫さんは、どこかで撮影に没頭しているらしく影も形も見えない。千載一遇の天候なので、大休止をとって雪の少なさを嘆きつつ素晴らしい景観に浸る(写真5)。

ここからいつものルートがハイマツの台頭によって通れなくなり(写真6)、めったに通らぬ右側の沢、通称”涙壁”を登坂する(どうしてもスリップして登れなくて、涙した女性がいたために付いた名称らしい)。さすが涙壁。かなり飛ばされた雪で埋まっているとはいえ、なかなかのクラストした急傾斜だ(写真7)。
ここで、いままで調子よく登っていた旦那の捻挫に異変が生じる。キックターンだ!こいつを忘れていた。足首を極端に捻るキックターン(谷回り)が、捻挫に良いわけがない。
キックターンするたびに頭の中にグキという音がして激痛が走り、「あべし!」とか「ひでぶ!」とか苦痛のうめきを漏らす私。
10日分の療養の貯金が2回くらいのキックターンで全部底をついた。先行きを思うと膝から崩れ落ちそうになる。快晴だけが心の支えだ。

”廊下”でノームの方々と遭遇する。ストックボーダーだ!カッコイー!!(写真8)例によって「ヒューヒュー!(最高の賛辞)」とか声を上げる僕ら。彼等は山頂に50分も滞在し、ラーメンを食べていたとのこと。余裕である。しかしホントーに雪がない。廊下から山頂に至る谷以外はハイマツ王国である(写真9)。
四段目の取り付きで前回の山行でも出会った山好き一家と再び出会う。本当に三段山がお好きなんですね(^_^)。僕らもです(^_^)(^_^)。「旦那さん、捻挫大丈夫ですか?」「ええ、まあ。大したことないっすよ!」(うそ)。今晩白銀荘で会いましょう。
この四段目がまた、今シーズン始まって以来の登りづらさを発揮しやがって、キックーターンを嵐のように強要する。くそぅ。自棄だ!ほうらキックターン!キックターン!・・・
崖尾根に取り付いたときには、涙が滲んでいた。

13:30 山頂到着 快晴 若干風強し -15度
捻挫を気遣ってくれた妻と崖尾根にスキーをデポして、かなりトホホな状態で三段山にたどり着く。K藤君も革靴のエッジの効かなさと、膝の故障のため四段目の途中でスキーをデポしてきた。もうこうなったらビールで痛みを忘れるのだ!かんぱーい!
山頂はやっぱり快晴(写真10)。ただし、富良野岳方面は雲がかかってきた。風も若干強くて体温が奪われる。
ツエルトには全員を収容できないので、早めに撤収することにする。食事も取らないで撮影に専念する夢幻猫さんはさすがだ。

13:55 滑降開始
あれ?長谷川さん降りる方向が違いますよ。え?フリコ沢へ滑降する?
「じゃあ、白銀荘で会いましょう!」長谷川さんは、さわやかな笑顔を残して大急斜面にエクストリームしていってしまった(写真11)。アッという間に視界から消える。今年の三段山はかなり熱くなりそうだ。
今回の滑降は、私はかなりの困難が予想されるので先行させてもらい、しんがりをS君が務めてもらった。
山頂直下で夢幻猫さん(写真12)がスキーを流してしまったが大事には至らず、登坂ルートを谷沿いに滑降する。
雪面がゲレンデ並みの圧雪状態なので、ある意味快適な滑降だ。この雪面だと最近ゲレンデで滑り込んでいる妻も調子が良い(写真13)。なかなかのアンギュレーションだ。
私は、おそるおそるテレマークターンをしてみるが案の定激痛が走り、以降ずっとボーゲンで降りる。
”涙壁”は巨大ハーフパイプと化しており、豪快な滑降が可能だ(写真14 s君の滑り)。
私は「おもしくねー!」とか叫びながら一人ボーゲンで降り続ける。捻挫した日よりも、かなり滑れなくなってしまった。しかし後悔はしていない。この快晴下で下界に居たら死んでいただろう。本望である!

3:30 白銀荘到着
かなり早く着いていた長谷川さんと合流し、これより早速白銀荘で三段山宴会に突入する。
酒だ!酒。肉、肉〜。ビデオ上映!と、大いに盛り上がる。さらにズーズーしくも山好き一家の大広間にも乱入し、高価なお酒を頂きながら(ごちそうさまでした)ビデオ上映会を開く。
あれ?ノームの人たちが見つからない。変だな〜と、それらしい人に聞き回る私。実は宿泊日を勘違いしていたのだ。馬鹿な私。
お次は、この寒い中を果敢にもテント泊で宴会をしているBASECAMP・刺激的馬力向上倶楽部の方々に夜襲をかける。
寒いと覚悟していたテントの中は、汗ばむほどの熱気!ストーブのせいだけではない。BASECAMP・刺激的馬力向上倶楽部員の熱い山への思いがテント内に満ちているのだ!
お酒も出てくる出てくる(凍った)。皆さんありがとう。とても居心地良かったです(写真15 テント内の情緒)。
さんざん飲み、語った後で、中岳温泉での再会を約束して白銀荘へとって返す。
今度はお初にお目にかかる山スキー大好きなN川夫妻と語らい、2Fロビーで知らない人達を巻き込んで、またもやビデオ上映会。
こうして、三段山の夜は更けていった・・・夕食に合流するはずだったE山さんを除いて*1。

翌日は吹雪。すべての行動予定をキャンセルして我々は三段山を後にした。素晴らしい思い出と悪化した捻挫と共に。

-END-

*1:E山さんは、三段山に向かう途中で交通事故に遭遇したのだ。車は全損らしいが幸い軽傷であった。三段山クラブよりE山さんへ心よりお見舞い申し上げます。
ちなみに、昨年の三段山宴会でもクラブ員が交通事故に遭遇し、車は全損、本人は軽傷であった。皆さんもお気を付けて

写真 4
写真 5
写真 6
写真 7
写真 8
写真 9
写真10
写真11
写真12
写真13
写真14
写真15
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