2009年12月23日(水)天皇誕生日
三段山スキーツアー(オーバーヘッドパウダー!)
天候:雪のち曇り
気温:-9度
風速:無風〜6m/s
雪量:ノーマルルート登行可能、谷筋は滑降可能
雪質:膝高さのパウダー!
コース:白銀荘(9:28)-三段山山頂(11:58)-東の谷ボトム1338m(13:06)-登り返し地点1404m(13:43)-東の谷ボトム1338m(13:49)-登り返し地点1418m(14:22)-白銀荘(14:48)
メンバー:大西、田中パパ、ママ、ぱっちまん、スー、キャプテン、kinpei、takahasi、マッキー、hayasikawa 計10名+Mix
今シーズン、まだ三段山の山頂に立っていないことは三段山クラブとして問題である。
ということで、三度目の正直を狙ったツアー。実は前十勝と富良野岳も候補に挙がったのだが、前十勝は視界不良、富良野岳はブッシュが多いということで、やっぱり三段山へ。その代わり絶対にピークを踏むと決意しての出発。今回はゲストとしてhayasikawaさんが初参加してくれた。
歩き出してみると軽くて深いパウダーだった。まだ全体的に雪は不足しているが、これならパウダーランが楽しめそうだ。
ノーマルルートはかろうじて登行可能だった。しかし三段目あたりから視界が悪くなってきて、さらに風も出てきた。うーん体が冷える。
他の登山者が続々と下山する中、例によってギャーギャーと賑やかに登行続行。
なんとかホワイトアウトに近い山頂に到着。とても久しぶりに山頂標識と対面できて感激だ。
さらに安政火口から7名の集団が上がってきた。お互い「こんな天気に?」と驚く。
さぁ、真っ白な山頂に長居していても良いことは無いので、さっさと降りよう。ここで大西のG3タルガアッセントにトラブル発生。雪詰まりでヒンジが固定できなくなった。前回のツアーでも同様の状態になったので、このロック機構には根本的な問題がありそうだ。キャプテンからピンバイスを借り、スーさんの協力で雪詰まりを除去した。
G3タルガアッセントのユーザーは、雪を除去するための堅い針金かピンパイスを携帯することを強くお勧めする。
登るときに偵察した東谷のコンディションが良さそうだったのでそこを目指して滑降することにしたが、山頂から東寄りに滑降したら、先行していた田中パパがフリコ沢側の雪庇から落ちかけた。
この視界の悪さは危険だということで、ノーマルルートへトラバースして滑りはじめたのだが・・こちらには雪庇はないけど巨大吹きだまりがあった。
どう目を凝らしてみても真っ白なオープンバーンにしか見えないのだが、実際に滑ると巨大吹きだまり周辺の高さ2m近くの穴に落ちるか雪の壁にぶつかる。
田中パパは口から超音波を出し、障害物からの反射波を耳で受信するエコーロケーション(反響定位)で視界不良でも滑ることができるのだが、今回ばかりは駄目だった。どうやら体調不良らしい。
こうなると怪我をしないように下降するのが精一杯だ。また東へトラバースして沢筋を滑降し、何度か吹きだまりに突っ込みながら、なんとか東谷のエントリー地点まで降りたら、やっと視界が良くなってきた。皆の顔に不敵な笑みが浮かぶ。
滑ってみたら、やっぱりオーバーヘッドパウダー!「前が見えない!」「息ができない!」という声があがる。こんな深いパウダーを滑るのは久しぶりだ。旦那のビックダディも浮く浮く、買って良かった。
しかし、深い谷からノーマルルートへの復帰は困難を極めた。膝から腰までのラッセルと板を絡め取るブッシュに容赦なく痛めつけられる。それでもなんとか谷の上部にたどり着いたと思ったら、田中パパが黙ってシールを剥がしている。何故?Why?
田中パパ:「もう一回滑る」
えー!だが、こうなると「同じ阿呆 なら踊らな損々…」である。結局再び滑降、また登り返し・・
確かに素晴らしい滑降を楽しめたが、もう限界だ。タイムリミット。
後はノーマルルートをおとなしく滑ってツアー終了。
吹雪あり、ホワイトアウトあり、雪庇落ち、巨大吹きだまり嵌り・・そしてディープパウダーラン。冬山の醍醐味が全て揃った充実したツアーだった。
三段山、そして三段山クラブ員に深く感謝。
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