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2009年3月7日(土)〜8日(日)
初心者のための雪崩事故防止講習会2009(東大雪糠平にて)

NPO法人ひがし大雪自然ガイドセンター(河田充代表)により、2日間にわたり糠平温泉文化ホールと糠平地区で「初心者のための雪崩事故防止講習会2009」が開催されました。
十勝管内では唯一、雪崩について学ぶ講習会で、4年前から毎年開催されているものです。
今回は、Qaliの山本さんと大西が講師となって二日間の講習をやらせていただきました。

<3 月7日>
08:30〜09:00 受付・装備貸出し・アナウンス
09:00〜10:40 講義 雪崩対策の基本(大西)1’40”
10:45〜11:45 講義 雪崩の発生メカニズム(山本)1’00”
11:45〜12:15 休憩・昼食
12:15〜13:00 講義 雪山の医療(山本)0’45”
13:05〜13:40 講義 ヒューマンエラー(山本)0’35”
13:40〜14:00 講義 ビーコンの基本(大西)00’20”
14:00〜14:30 実技 ゾンデ捜索練習(山本)0’30”
14:30〜16:30 実技 ビーコン捜索練習 2 グループ(A山本 B大西)2’00”
17:00〜18:00 講義 セルフレスキュートレーニングの説明(山本)とグループミーティング1’00”
翌日のアナウンス、終了

<3 月8日>
08:30 会館集合、三国峠へ出発
09:00〜11:00 実技 積雪断面観察と弱層テスト(デモ山本)2 グループ(A山本 B大西)2’00”
11:00〜12:00 実技 V字シャベリング、雪中埋没体験、ゾンデ感触(A山本 B大西)1’00”
12:30〜13:00 休憩・昼食
13:00〜15:30 セルフレスキュートレーニング(山本・大西)⇒2 グループ 1’30”
15:30〜16:00 全体講評・質疑応答・講習終了・現地解散


 


糠平へ出発


車内の様子
後席にはダミー人形が鎮座
その他機材が満載の状態


糠平温泉文化ホール

立派なホール
こんな素晴らしい場所で講習会が開催できることに感激する

NPO法人ひがし大雪自然ガイドセンター
事務室

講習会会場

講義開始
ビデオやグラフを多用したわかりやすい講義を心がけた

長時間の講義の間も、受講者達は真剣そのもの

最初の実技は、文化ホールの中庭でゾンデ捜索練習


近くの公園へ移動してビーコン捜索練習
この後、セルフレスキュートレーニングのミーティングをして、一日目は終了


二日目
実技のフィールドへ移動
装備をソリに乗せて運ぶ


10分ほどハイク

積雪断面観察の様子
現地の気象データと照らし合わせながら積雪を学ぶ

弱層テストのトレーニング

班ごとに弱層テストの実習
結晶観察も行って弱層の種類を学び、行動判断する

ピット堀を兼ねたV 字シャベリングの練習


埋没体験
ゾンデで実際に人体を突いたときの感触を確かめる


いよいよ講習会のクライマックス
SRT(セルフレスキュートレーニング)


開始直前に様々なシチュエーションが書かれた指示書を与えられる


最初は低めの難易度から基本を確認していく


ダミー人形を掘り出している様子
難しいシチュエーションになると失敗することもあるが、失敗から多くのことを学ぶ

制限時間内にレスキューするためには、緊急パトロール、ビーコン捜索、ゾンデーレン等、全ての技術を駆使しないとならない

一回ごとに十分な時間をとって、きめ細やかな講評が行われる

必要に応じてCPRを行う


埋没者を発見して完了ではない
気道確保や心肺蘇生までをきちんと行う


ゾンデーレンでは、特にリーダーの統率力とチームワークが必要とされる

埋没されたダミー人形には、毎回違う状態が記されている

状況に応じた臨機応変な判断が問われる

低体温症への対応など・・
SRTによって確実にスキルが向上したことが実感できたと思う。 しかし同時にSRの困難さや限界も学んでくれたと思う
ぱっちまんと二人で、新しいカリキュラムを作りながら精一杯やらせていただきました。受講生達も大変真剣に取り組んでくれました。
お招きしてくれたNPO法人東大雪ガイドセンターには心よりお礼申し上げます。
講師にとっても非常に充実した二日間でした。
   


写真は、全てPENTAX Optio W60(4:3)

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