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2003年3月16日(日)危険!!!:雪崩

富良野岳スキーツアー(雪崩祭り)

なかなかエキセントリックな富良野岳だった。
樹林帯を登っている間は、小春日和。小鳥のさえずりなんかも聞こえて平和だったのだが、標高1400くらいから一変して暴風地獄へ
見ると、西尾根に誰かが誘発した雪崩が見える。誰か埋まっているのかと心配したが、その先にシュプールがあったので一安心。
風速15mくらいの風が吹き付ける尾根上を、なんとか標高1500mのドロップポイントまでたどり着き、弱層試験をしようとちょっと谷へ降りたら足下から5メートルくらいの亀裂が走り・・雪崩。なんだ、弱層試験をするまでもないじゃん。と、思ったら次に15メートルほど離れた場所でパートナーが誘発した雪崩が旦那の周りを走り抜けていった。
雪崩の中に立つという経験は初めてだった。20センチくらいの表層雪崩だったので押し倒されて流されずにすんだが、もっと下部で襲われたらやばかった。
この時点で沢への滑降を中止し、尾根上を慎重に降下。
樹林帯の付近まで降りて、そろそろ谷への滑降が可能かな〜と雪庇に近づいたら、足下から雪庇崩落〜雪崩誘発・・大声で周りの登山者に雪崩の警戒を呼びかけた。
いやはや。雪崩づくしのツアーだった。もちろん、その後は尾根上の樹林帯をおとなしく降りて帰った。

天候:晴れ〜吹雪
気温:-5〜-10度
風速:0〜15m
雪質:上部はウインドパック〜20センチくらいのパウダー
樹林帯は、底着きのない良質のパウダー
メンバー:旦那、ゆきこ、toshi、ぱっちまん、シロクマ、なまこ、チリ、スー、キャプテン、みどりママ 合計9名
コースタイム:バーデン上富良野前8:45-ベベルイ沢沢9:19-ジャイアント尾根ドロップ予定地点(1513m)11:06-バーデン上富良野前13:23

トラックログ付き地図(詳細図へのリンクは外しました)
(赤のラインが上り・青が下り)
オレンジの部分は雪崩れた箇所です。


大荒れの筈が、意外と晴れ

よっしゃー!
無線、ビーコン、GPSで完全武装するぱっちまん

登る前のビーコンの入念なテスト。なんだか嫌な予感がして、いつもよりしつこくテストした

楽しい登り

樹林帯の中は、小鳥のさえずりが聞こえ、小春日和の感じ

しかし、森林限界に近づくに連れて、風の音が・・

森林限界の上は暴風が吹き荒れていた。
おがわさん

休憩中も、遮蔽物の影で風をしのぐ

視界は良くて、三段山や前十勝がよく見えた

西尾根に雪崩の跡を発見!
先発者が誘発したものだと思う

時々風に吹き倒されながら登る・・

尾根上で苦戦している皆さん

ドロップポイントに到着。しかし・・

相次いで雪崩を誘発しました
20センチくらいの破断面が良く見えます

今度は雪庇崩壊雪崩を誘発しました・・まさしく雪崩祭り

尾根上の滑りは諦めて樹林帯の滑りに賭ける
なまこ

チリ
良い感じ

スー

スー

シロクマ

ぱっちまん

転んでも嬉しい
ぱっちまん

キャプテン

みどりママ

ゆきこ

ぱっちまん

toshi

スー

なまこ

シロクマ
この少し前に転倒、 左足の腓骨上部骨折、打撲による神経痛と膝下に内部出血

ベベルイ沢滝付近を滑る
スー

チリ

ぱっちまん

チリ上り返し

チリ
クリフジャンプに挑戦

ジャンプ中

チリ
再び別の天然キッカーに挑戦!飛んだ!

お見事!

猛烈に雪が降ってきた。帰路を急ぐ
今日の負傷者:
シロクマさんが骨折という事態になったが、自力下山が可能だった。
昨日の三段山で肩を強打したのざきさんは、筋を痛めてしばらく休養。
皆さん、怪我には気を付けよう!
今回の富良野岳は、まさしく雪崩の巣状態だった。ちょっとしたショックで雪庇が崩壊し、20センチの表層が雪崩れていく。発生地点ではたいしたことがなくても、雪崩の下部では埋没の危険があった。したがって危険!!!


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