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2003年2月16日(日) 危険!!:雪崩・急斜面&立木
富良野岳スキーツアー(ベベルイ沢〜北尾根TGRへ)

本当は前十勝を予定していた今日のツアーだが、どうにも天候がパッとしないので(前十勝は樹林帯が無いので、視界不良時には辛い山なのである)急遽富良野岳とした。
富良野岳には他にNABと山スキーヤー、ボーダーなどが入っていて、かなり賑やか。
登りのトレースは前日から付けられたしっかりしたものがあったが・・最近のトレースは、ジグきりが少なくやたら勾配が急で、スリップに苦しめられる。
樹林帯を抜けると、風雪が強まり尾根状はクラストした状態。ホワイトアウトまではいかないが視界も悪い。
尾根での弱層試験の結果は、25センチ下に顕著な弱層あり。注意して滑ろう。
西風だったので最近お気に入りのジャイアント尾根西側斜面滑降はあきらめて、ベベルイ沢へ滑降することにしたが、雪庇が発達して崩落しやすい危険な状態。試しに雪庇を落としてみたが、幸い大規模に雪崩れるほどでは無かった。「えー、今日は危険そうなので、必要以上におだたないこと、はしゃがないこと(^_^;)」という厳重注意の後、一人ずつドロップイン。
少し重めだが思いの外良いパウダーで、気が付いたら旦那が人一倍おだっていた。
ウヒャウヒャ言いながら、とりあえずおもしろそうな斜面を降りきり、GPSとコンパスでコースを確認しながら北尾根へトラバース。そしてさらに深いパウダーの急斜面へ。
ここもやはり少し雪が重くて油断すると板が刺さるが、腰までの深さの雪の中、オーバーヘッドパウダーを楽しみながらあっという間に滑り落ちた。
他にも良い斜面が残っていたので、もう一度北尾根の途中まで登り返してラストラン。満足できました〜

天候:曇り〜雪
気温:-7〜-12度
風速:0〜5m
雪量:十分
雪質:少し重いけど、深いパウダー
メンバー:旦那、ゆきこ、toshi、M 田夫妻、ぱっちまん、スー、Y山 合計8名
コースタイム:バーデン上富良野前8:43-ベベルイの滝付近9:13-森林限界(1370m)10:25-11:00滑降開始地点(1565m)11:15-ベベルイ沢ボトム(1244m)12:02-バーデン上富良野前13:25

トラックログ付き地図(詳細図へのリンクは外しました)
(赤のラインが上り、青が下り)


バーデン上富良野前
駐車場のキャパは15台くらいだろうか?すでに一杯

渡渉地点
旦那、ここで古いブーツに(ベローチェ)に浸水。やばかった。プラブーツだと思って安心すると大変だ

休憩
三段山クラブを知っているという三名の山スキーツアーの方々と談笑。後でkantoさんと出合う

樹林帯
いつも平和な樹林帯。立派なトレースを辿るが、どうにも勾配が急すぎてスリップに悩まされた

森林限界上
お約束の吹雪に叩かれる。クラストしていてスリップしやすい。この付近でシャベルポンポンテスト実施

亀裂の入りやすい雪庇を壊しながらベベルイ沢大斜面へ侵入。視界が無いので、ドロップポイントは高度で判断する

やばげな雰囲気なので、手早く滑降準備に入る。危険を冒さず雪庇の上で滑降準備をすれば良かったと反省

ドロップイン!
ファーストはM田さんだけど、一応旦那が先に少し降りて雪崩の脅威度をチェック。無線で皆に伝える

ぱっちまん
こんな天候の時は、適度に灌木のある斜面選ぼう->

toshi
->灌木が無いと、斜度や距離感、ギャップが分からなくて滑るのが難しい

スー
まだ、後ろ板に乗りすぎる傾向があるけど、良い感じ

広島からのゲスト
Y山さん
上手い

M田さんの奥さん
絶叫とスピード、どちらも目を見張るものがある
(^_^)

「イェーイ!」
「やったぜ」
とか言っているところ

ぱっちまん
ワークスティンクス(WS)浮く浮く

ゆきこ
以前とは別人のように深雪を滑る。まったく板が刺さらないWS恐るべし

Y山
ん〜姿勢が高いね

M田
スピードと迫力

M田
視界がねー、それだけが残念

ぱっちまん

Y山
良い雪なんだけど、やっぱり少し重くて、油断すると板が刺さるのよ

スー
実に低い姿勢

ゆきこ

toshi
じつは、このあと木に激突していました。

M田(妻)
わはは、顔が笑っている

M田

ぱっちまん
ダブルストック深雪ジャンプターン
楽しそう

スー

toshi
良い感じで雪まみれ

ゆきこ
転倒直前のシーン

ぱっちまん
お見事!NABばりの深雪ショートターンでした。旦那も試してたけど、上手くいかない・・アルペンなら得意なんだけど、テレだと難しいねえ

toshi
あまり重力に逆らわない斜面。フォームは崩れていますが、良い感じで深雪を泳いでいます

M田
バフッ!

北尾根TGRへトラバース中
結構だるい

北尾根TGRの斜面
斜度がある、雪がイイ、雪崩れる・・(^_^;)あと、木にぶつからないように・・

スー
これこれ、この腰まで埋まって滑るのが快感なんですよ

M田

toshi
なんか、ポールがカッコイイ

ぱっちまん
雪庇からジャンプ!そのまま滑降成功していました

Y山
良い雪喰えて良かったねー

スー
顔だけ出して座っている訳ではない。これでも全開で滑っている最中なんです。ホント

toshi
パウダーの衣

ゆきこ

M田
豪華なジャンプターン

スー
風邪で、登りでは元気が無かったスーさん、さすが滑ると元気印

Y山
腰まで埋まって・・

Y山
深雪を切り裂いていく・・もう病みつきでしょ?

ぱっちまん
なんか、前に突き出している二本の板がカワイイ

だんな
うーん、北尾根TGRは難しい。ここは深雪ショートターンをマスターしないと、危ないんですよ
このルートは、道迷いの危険性は少ないのですが、今回は特にジャイアント尾根からベベルイへのドロップ地点で雪庇崩壊〜雪崩の可能性がありました。また北尾根TGRは、急斜面・密な樹林・雪崩の危険性があり要注意です。よって危険度!!
かなり力量が高いレベルで揃っていないと、ここはやばいです。
安全なバックカントリースキーを楽しみたい人は、こんなヤクザなルートは避けてジャイアント尾根上を滑りましょう。


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