2002.1.3(木)
上ホロカメットク
極寒吹雪で冷凍旦那
メンバー:旦那、テレマークパラダイスの皆様方

合計10名
猛烈な吹雪、視界不良、-20度、慣れないアイゼン&ピッケル。旦那にとっては、久しぶりに冬山らしく厳しいツアーでした。
山行記録目次
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GPSトラック付きマップデータ(赤は上り、青は下り)


写真1
結果:上富良野岳まで
天候:雪〜吹雪
風速:無風〜15m
気温:-15〜-20(山頂)

雪量:十分
雪質:深くて軽い粉雪、上部はクラスト
コース:十勝岳温泉凌運閣〜温泉沢〜上富良野岳
8:55凌雲閣9:10-11:22スキーデポ地点(1625m)
11:37-13:16上富良野岳山頂13:46-14:26スキーデポ地点(1625m)14:40-15:44凌雲閣
16:00

え!?テレマークパラダイス(旭川の先鋭テレマーク集団、略してテレパラ)が新年から上ホロへ入る?ぜひ、ご一緒させてくださいっ!」
上ホロと言えば、冬山訓練でよく使われる急峻な山。登るにはアイゼンが必携装備となる。
米川さんが遭難したルートでもあり、旦那はぜひ厳冬期に登ってみたいと思っていた。
危険性を考えて、ゆきこさんはパス。

8
:55凌雲閣(1017m)9:10
天候:雪 無風 -15度
とても久しぶりにテレパラの皆さんとのツアー。凌雲閣に着くと、もう出発寸前。旦那も挨拶もそこそこに慌ただしく出発準備。このルートはまず凌雲閣直下の温泉沢という谷へ一旦降りてから登らなくてはならない。これが結構大変だ。まずスキー板を担いで谷底へ・・・(写真1)
そして、登り返しの深いラッセル(写真2)。尾根へ上がると猛吹雪(写真3)。さすが上ホロ。のっけからハードだ!

デポ旗を打ちながら、ハイマツの間を縫うように尾根を詰めて行く。視界が悪くてルート取りが難しい。この辺の地形は結構複雑で、迷いやすい広い尾根があったり、突然崖が出現したりする。

11:22スキーデポ地点(1625m)
11:37
化け物岩を過ぎ、八つで岩の手前でスキーをデポして(写真4)アイゼンに切り替える。私はT-2にアイゼン。T-1にアイゼンの人も居る。久しぶりのアイゼン ピッケル登山に緊張した。時々ハイマツの間に足が落ちて歩きづらい(写真5)。

上富良野岳の直下の、風の当たらない場所で小休止(写真6)。熱いお茶にブランデーを入れたものと行動食を少し食べた。

T中家オリジナルデポ旗(写真7)。全ての旗に娘さん達の描いたイラストやメッセージが入っている。熊のイラストと「私を見つけてね!」のメッセージ等々、実に心が和む。

ここからますます吹雪が強まり(写真8)、風下の方向へ登っているのに睫毛が凍結してきて、前が良く見えなくなってきた。瞼にぶら下がっている
氷の塊を払い落とすと、氷と一緒に睫毛も抜けて痛い。痛くて涙が出るがそれもすぐに凍る。鼻は完全に凍傷だ。
手先、足先の感覚も無くなってきた。特にピッケルを持つ手から熱が奪われていくので、時々ピッケルを左右に持ち替えて使った。
上富良野岳の山頂付近は、雪面がクラストしていてアイゼンが良く効いてくれた(写真9)。

13:16上富良野岳山頂13:46
なんとか上富良野岳へ到着(写真10)。今日は天候が悪旦那が感心したのは、お世話になっているT中家一家、特に奥さんや娘さんのあいちゃん(高校生)とゆうちゃん(中学生)が元気いっぱいでアイゼン登攀していたことだ。ゆうちゃんはアイゼンを履いたまま走り回っていた・・・すごい一家だ。ミックス(犬)はさすがに今回は車内で留守番。

山頂では吹雪の中で宴会(写真11)。スキットルからバーボンを飲んだり、凍ったワインをラッパ飲みしたり(写真12,13)。困ったのが飲み口に唇がくっついてしまうこと。ちなみにワインの入ったシェラカップには、誰かの唇の皮がくっついていた・・・ひぇぇ。
冷凍宴会も終わり、いよいよ下山開始(写真14)。

14:26スキーデポ地点(1625m)14:40
慎重に八つで岩付近まで降りて、スキーを装着。
アイゼンからスキーに履き替えると、実にホッとする。だが視界が悪くて
斜面の様子が分からない。雪は良さそうだが・・・気が付くと吹き溜まり突っ込んでしまう。
それでも、後半には良い斜面に恵まれて滑りを楽しむことが出来た(写真
15〜17)。さすがにテレパラの面々は上手い。
この頃、旦那は完全にヘロヘロでカメラを回しているのがやっとだった。ゴーグルは雪だらけで使い物にならなくなっているし、鼻はちぎれそうだし、手足は痺れているし、なんだか体中にまんべんなく雪が侵入しているし・・・

日没も近づいた頃、やっと凌雲閣が見えてきた(写真18)。例の温泉沢のきつい登り返しをよじ登り(写真19)、今日のツアー終了。

15:44凌雲閣16:00
凌雲閣の駐車場で(写真20)、氷漬けになった旦那の姿をガイドの山小屋さんに見つかってしまった。さあ、これから温泉で解凍するぞ!

感想:
とにかくきつかった・・・冷凍になった旦那は、なぜか腰を痛めてしまった。
でも、テレパラの面々に言わせると「たいしたことない」そうで、まったく三段山クラブとしては困ってしまう。
視界さえ良ければかなり楽しめたと思うのだが、全く残念な天候だった。

最後に、ツアーに参加させていただき、さらに白銀荘では食事までごちそうしてくれたテレマークパラダイスの皆様方には本当に感謝いたします。

写真2 

写真3 

写真4  

写真5 

写真6 

写真7 

写真8 

写真9 

写真10 

写真11 

写真12 

写真13 


写真14 

写真15 

写真16 T中さん

写真17 あい&ゆうちゃん

写真18 

写真19 


写真20 

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