2001.11.17(土)
黒 岳
今シーズン初パウダー!
メンバー:旦那、ゆきこ
(途中合流 帯労のまささん、きたさん、みずのさん)
合計2名(5名)
シーズンイン恒例の黒岳バックカントリースキーツアー。
今回は、初めて厳冬期の黒岳山頂を踏むことができました。しかも、素晴らしいパウダーも味わうことができて言うこと無しです。
山行記録目次
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GPSトラック付きマップデータ


写真1
結果:登頂成功
天候:雪
風速:0〜20メートル
気温:-4〜-8度
雪量:7合目で1メートル
雪質:軽い粉雪
コース:層雲峡〜黒岳
リフト終点10:16-8合目11:00-9合目11:25-12:10黒岳山頂12:20-リフト終点13:40

今日は黒岳スキー場開き。例年より一週間遅れのオープンだ。先週黒岳を登った方から、雪がもう一降りすれば滑降可能だろうという情報を得ていたので、今シーズン初パウダーを狙ってみた。

9:10 層雲峡到着
天候:雪 無風
予定より一時間以上遅れて層雲峡黒岳ロープウエイ層雲峡駅へ到着(写真1)。天気予報では曇り時々雪だったが、来る途中で吹雪がひどくて回転灯が初稼働した。
今シーズンは天然雪初オープンを中山峠スキー場に奪われたせいかスキーヤーが少なく、思ったより駐車場が空いていて驚いた。
8時に始発のロープウエイを狙っていたのだが、乗り込めたのは9時40分。実は昨夜遅くまで行方不明の装備を探していたので寝坊したのだ。
シーズン初めは、いつもこうなので、反省。
ロープウエイの大人往復運賃は1,650円なり。

9
:50 ロープウエイ黒岳駅
天候:雪 無風 -4度
がらんとしたゴンドラに乗って黒岳駅へ到着(写真2)。思ったより雪があったので一安心。この駅に備えてある入山届で、帯労のまささん達一行の入山を確認。他にはフラテが入山しているようだ。「これは・・・ラッセル泥棒ができる!」夫婦共々がぜん登る気満々となる。

10
:10 リフト乗り場
天候:雪 無風 気温-5度
なんと、スキー場のオープニングセレモニー(写真3)に捕まり、若干遅れてしまった。例年オープン日の10時に行われるとのことだが、我々にとってはリフトに乗れずイライラするだけの催し。来シーズンにはかち合わないようにしよう。
リフト料金は大人片道400円。オープン日の特典は得に無し。ディタイム券という、リフト・ロープウエイ乗り放題の券(3,600円)は、ここではなくロープウエイ駅で売っている。
ゲレンデの様子は写真4の通り。まだ積雪が少なくて、リフト下のコースのみオープンしている。11月25日まではスノーボード禁止。

10
:16 リフト終点
天候:雪 風速:2メートル 気温-5度
さあ、いよいよパウダーの世界へ出発だ。
最近このあたりで遭難や行方不明が続いたせいか、こんな注意書き看板が建っていた(写真5)。登り口付近は、まだ笹が顔を出している状態(写真6)。

11:00 8合目
天候:雪 風速:2メートル 気温-8度
気温が降下。風はほとんど無いが時々強い突風が吹く。稜線上は凄い風が吹いているらしく、上空から轟音が響いてくる。
先発しているパーティのラッセルのおかげで順調だ。例年ならこのあたりで引き返しているのだが、まささん達と会えるまで登ることにした。

11:25 9合目
天候:雪 風速:5メートル 気温-9度
降雪が激しい。このあたりで膝下までのラッセル程度の積雪量で、9合目の標識がかろうじて顔を出していた(写真7)。もうすぐ完全に埋まってしまうだろう。
このあたりから傾斜がきつくなり、特徴的な岩塊を左手に見ながら大きくジグを切っていく(写真8,9)。
山頂まであと100メートルといったあたりで、やっと下山中のまささん達のパーティと出会えた(写真10)。とてもうれしい。まささんは、新兵器のビデオでさっそく撮影中(写真11)。我々はせっかくなので山頂を踏んでくることにして一旦分かれ、少し標高を下げたところで再び合流することにした。

12:10 黒岳山頂(1984m)
天候:吹雪 風速15〜20メートル -12度
山頂直下ではアイゼンが必要かと思ったが、スキーのまま簡単に登頂できた。
しかし、うぉー!!山頂は猛烈な風が吹いていて、立っているのがやっとの状態(写真12)。
フラテの方々はツエルトに籠もっていた(写真13)が、我々はとてもじゃないが長居なんてできない。(めずらしく)ビールも飲めない。記念撮影もそこそこに直ちに滑降準備に入いったが、シールを剥がしヘルットを被る間にも、たちまち顔が凍りついていく。冗談じゃない。とっととおさらば。

12:20 滑降開始
山頂直下はかなりの急傾斜だが、雪は膝までの絶好のパウダーで、灌木も無い!思い切って滑降開始(写真14〜15)!!
素晴らしいパウダーランを楽しめた。オーンズで滑りの感覚を取り戻しておいたせいか、スムーズにテレマークターンが決まる。
9合目付近でまささん達と合流し、一緒にフェスショット級のパウダーを楽しんだ(写真16〜18)。
こんなに条件の良い黒岳は初めてだ。

しかし、楽しかったのはここまで。
特に8合目から下は、灌木が濃くてほとんど滑りを楽しむことができなかった。藪スキーの名手であるきたさんも、手こずっていたようだ(写真19)。
滑降時には、東へ迷い込みやすいので注意されたい。かといって西へ行きすぎると絶壁だ。所々にテープが吊してあるので、注意すれば迷うことは無いが、GPSとコンパスで現在地の確認を行いながら降りた。
まだ雪が締まっていないので、ストックを突くとそのまま深く潜ってしまい、バランスを崩して転倒してしまう。
おかげで数え切れないくらい転んだ。頭から雪に突っ込み、窒息しそうになりながら雪の中でもがくが、それもまた楽しい。

13:40 リフト終点到着
雪だるまのようになりながら、やっとリフト終点へ。
そこへ重装備の帯畜大の山岳部が、層雲峡からロープウエイを使わずに登ってきた。秀岳荘ヤッケの上下でビシッと決めていて、なんとも頼もしい。がんばれよー!
ゲレンデは、あまりにも狭く且つレーサースキーヤーが飛ばしていて危険だった。実は回数券を買ったのだが、面白くないのでこのまま帰ることにする。全面滑降が可能になったら、また来るかもしれない。

14:30 層雲峡到着
天候:雪 無風
久しぶりのツアーで荷物を担ぎ、肩が凝った。皆で「黒岳の湯」に浸かった後で解散。実に楽しかった。ラッセルを盗ませてくれた、帯労のまささん達一行には大感謝。また一緒に滑りましょう。
最後に、ロープウエイの最終便の時間は意外と早いので、行かれる方はご注意ください。


感想:
期待以上に良かった。特に山頂直下のパウダーは感涙ものだ。
今回、はじめてNew T2でツアーを行ったが、斜めになったつま先の蛇腹のせいか真っ直ぐ歩くときに違和感を感じた。そのほかは特に問題なし。滑降時のホールド感はさすが。
きたさんは、7tm(写真20)+New T2の組合せで初テレマークツアーを行っていた。7tmの感想は、
「他のテレビンディングを使ったことがないので正確な判断は出来ませんが、少なくともアルペンターンでビシバシ滑っても、誤解放は皆無。横方向の剛性不足も感じませんでした。激しい転倒はしなかったので、解放機構の信頼性はいまだ不明。
思ったより使えるな、という印象です。」
との事です。しかし、ほぼ初テレマークで黒岳からガンガン滑ってこれる、きたさんって・・・凄い。
ちなみに、山スキーからテレマークに転向した感想は、「テレマークって疲れる」「テレマークの膝下までのラッセルは、山スキーの腰までラッセルと同じくらい大変だ」だそうで、なるほど旦那も同感です。もちろんそれ以上の魅力がテレマークにはある訳で(^_^)、ユーアーウエルカム!

写真2 

写真3 

写真4  

写真5 

写真6 

写真7 

写真8

写真9 

写真10 

写真11 

写真12 

写真13


写真14 ゆきこ

写真15 ゆきこ


写真16 きたさん

写真17 まささん

写真18 みずのさん

写真19 
写真20 

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