2001.7.7(土)
赤 岳 最後の雪渓スキー「しつこくスキー派」 メンバー:旦那、ゆきこ 合計2名 |
しつこくスキーだ!雪渓スキーのメッカ赤岳。三段山クラブ初トライ。そして今シーズン最後のトライ・・・ |
結果:雪渓滑降成功 天候:快晴 風速:3〜8メートル 気温:10〜14度 雪量:少ない 雪質:スプーンカット、ウォッシュボード、浮き砂だらけ コース:銀泉台〜赤岳第三雪渓 赤岳雪渓スキー。大雪山系では北鎮岳の白鳥の雪渓が雪渓スキーのメッカとして有名だったが、今は山開き後の山スキーは禁止されている。 雪渓に至るまでに登山道を逸脱するということと、雪渓周辺の植物保護が、その理由だ。 赤岳は、登山道上に雪渓があるためか、山開き後もしばらくの間はスキーが許可されている。 私達夫婦は、なぜかここに至ってスキー滑りたい病が末期症状となり、特に私はザウス(ご存じ湾岸巨大冷蔵庫)へ行きかねない状態だった。 ザウスへ行く前に北海道の意地を見せなければ!天然雪を滑るのだ!! 10:00第一花苑雪渓入り口 林道から見た第一花苑雪渓(写真1)。銀泉台へ至る林道の途中から第一花苑雪渓へ直接登ることができる箇所があり、駐車スペースもあるが、「第一花苑雪渓でのスキーは7/3まで。第二花苑雪渓は7/8まで。7/3以降は、ここからのスキー登山は禁止する。」という看板が立てられていた。 10:30銀泉台出発 天候:快晴 風速3メートル 14度 旭川は曇天。層雲峡までは雨さえ降っていたのに、そこからはみるみる晴れ上がり、銀泉台は快晴だった。 すでに駐車場にはたくさんの車が駐車している(写真3)。スキーヤーは・・・見あたらない。 登山客の好奇の視線にさらされながら、15分ほどかけて準備。迷った末テレマークブーツはザックに入れて、登山靴で登ることにした。もう少し雪が多ければテレブーツで登っただろう。 銀泉台パトロール事務所(写真4)で入山届けに記帳して出発。事務所の隣の食堂ではストーブが赤々と燃えていた(写真5)。ほぼ毎日焚いているとのこと。他にスキーヤーが入山しているかどうか尋ねたところ、三浦雄一朗スキースクールのボーダーの一団が入っているとのことだった。 11:00 第一花苑雪渓(1650m) 天候:快晴 3〜4メートル 赤岳では一番規模の大きな第一花苑雪渓に到着(写真6)。 すでにかなり溶けていて、林道まで雪が続いているかどうか微妙だった。 距離は500メートル程度、最大斜度は30度くらいだろうか?少し上級者向けだろう。 見ていると、二人のスキーヤーがツボ足で林道から上がってきているのが見えた(写真7)。(ホントはもうダメ) たったの30分で雪渓に到着するので、ここが滑れればとても楽だっただろう。スキー板をザックに付けていると、板が枝に引っかかってかなり難儀した。 第一雪渓から少し上がったブッシュで、滑り終えたスキースクールのボーダー一団とすれ違った。思わず「え?もう帰るんですか?」と尋ねてしまう。 この辺はドロドロで、スパッツが無いと厳しかった。割り切って長靴で登っても良かったかもしれない。 11:30 第二花苑雪渓(1780m) 天候:快晴 風速6メートル ここは、雪渓が西と東の二カ所近接して存在していたが、もう少し時期が早ければつながっていただろう。 どちらも若干斜度が緩く、長さも少し物足りない。どちらかと言えば東側(麓側)の雪渓の方が傾斜があって楽しめると思う。ボードスクールの一団は西側の雪渓で滑っていたようだが、あの斜度で楽しめたのだろうか? 雪面の様子は、とても汚く(^_^;)(写真9)大スプーンカット大会状態である。 特に下部へ行くほどスプーンカットからウオッシュボード状に雪面が変化し、そこへ高速で進入すると転倒確実である(帰りがけに滑って転倒し、腕を擦りむいた私)。 第二花苑雪渓の傾斜は最大23度程度。 12:00-13:30 第三雪渓(1860m) 天候:快晴 風速10メートル 10度 当初は、第二花苑雪渓で登り返して楽しもうと思っていたのだが、物足りなさを感じて第三雪渓まで上がってみることにした。 途中、コマクサ平という、平坦な地形を通過する(写真10)。 コマクサを愛でたり、写真を撮影している善良な一般登山者を、スキー板で威嚇しながら(半分うそ)通過し、やっと拝めた第三雪渓(写真11)は素晴らしい! 最大傾斜は28度くらいで、距離も斜度も申し分ない。これ以上傾斜が強くなると、滑落の心配をしないといけないので面倒だ。 テレマークブーツの方がステップを切りやすいので、雪渓の下部に荷物を置いて登山靴からテレブーツに履き替え、板を担いで雪渓の上部を目指した(写真12)。 第三雪渓の左上には第四雪渓があり、少し急斜面で横幅が広く、いろんな斜度を選べて楽しめそうだ。 山頂まで上がってから、全ての雪渓を滑り降りてみるのも楽いだろう。 さて、いよいよ滑降開始!(写真13,14,15) ひさびさのスキーなので、最初はスプーンカットにおびえながらおっかなびっくり滑っていたが、徐々にスピードを乗せていった。うーん楽しい! とりあえずビールで祝杯をあげ(写真16)、再び登り返して滑降(写真17)。 登山者達の大注目を浴びながらの滑降だった。が、調子に乗ると氷筍地帯に突っ込み自爆する(これ、恐かった)。 3度ほど登り返して楽しみ、最後の雪渓に名残を惜しみつつ下山することにした。 帰路では途中通過した雪渓をすべて滑る予定だったので、テレブーツは履いたまま下山した。振り返ると我々のシュプールが雪渓の右側にくっきりと見えた(写真18)。至福の一瞬である。 すっかり満足した我々は、見事に咲いているコマクサなどを愛でながら(写真19)、残りの雪渓に到着するたびに多少登り返したりして楽しんだ(写真20,21)。 第二花苑雪渓では、冬の三段山でお世話になったご夫婦ともお会いできた。こんな時期にテレマークなんてやっていたので、すぐに我々だと分かったとのこと・・面目ない(^_^)。 15:30 銀泉台到着 天候:快晴 風速3メートル 13度 枝に引っかかるスキー板と格闘しながら、やっと到着。 下界より涼しいとはいえ、やはり汗ばむ。層雲峡の黒岳の湯で一汗流していい気持。 感想: こんなに楽しいのなら、もっと早くから来れば良かった。とりあえず、今シーズンの締めくくりである。 赤岳の山開きは6月の第四週付近なので、その後7月の上旬までがここでの雪渓スキーシーズンとなる。それ以前には林道が開通しているか確認した方が良い。 ただし、雪渓スキーはやはり冬のスキーとは別物。雪のコンディションは最悪なので覚悟されたい。スキー板もできれば捨て板を使いたいところだ。 転ぶと表面の砂で怪我をしやすいので、長袖の服は着用したい。 我々はヘルメット、ゴーグル、合羽の上着を着込んで滑っていた。 一応満足したが、早くベストコンディションの雪を滑りたくなった。あと4ヶ月の辛抱? 銀泉台から赤岳へのスキー入山は、7月8日までです。以降は入山時に注意されますので、ご注意下さい。 |
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