2000.11.19(日)

旭 岳

ラッセル祭り!

メンバー:旦那,妻,キ 計3名

スキーツアー第二弾は旭岳。まさしく雪の積もる場所順に制覇していく三段山クラブ。

雪が積もっているかどうか、不安なまま旭岳へ向かった我々を待ち受けていたものは?
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山行マップ(GPSトラックデータ付き)



写真 1,2,3,4

結果:姿見の池駅手前で力尽きた
天候:雪
風速:無風〜2メートル
気温:-3〜-12度
雪量:不足気味だが、山スキーには十分
雪質:良 パウダー

実は、当初黒岳へ向かうはずだったのだが、極度の財政難のため、ロープウエイ代をケチって旭岳に変更となった。
前日に旭岳ビジターセンター(TEL 0166-97-2153)へ問い合わせたところ、
「旭岳温泉ロープウエイ駅周辺で積雪1メートル以下。姿見駅周辺で50〜60センチ。
スノーシューで登山する場合は、膝下程度までラッセルを覚悟してほしい。
山スキーでは、登攀時は問題ないが滑降時には、ブッシュが濃くてまだ難しい。」
とのことだったが・・・

8:30 旭川市
天候:雪 無風 -3度
前日から降り続い、車はすっかり覆われていた。このぶんだと、かなりの積雪が期待できる。前日に取り付けた回転灯が凛々しい(写真1)。
実は8時に家を出たのだが、ストックを忘れた馬鹿(オレ)の為に一度家へ戻ったので、こんな出発時間になってしまった。夕べ布団の中でストックにガムテープを巻き付ける作業をしていて、そのまま布団の中にストックを入れたまま寝てしまっていたのだ(^_^;)。シーズン始めは勘が鈍りトラブルが多発する。

9:30-10:00 旭岳ロープウエイ駅 駐車場
天候:雪 無風 -10度
旭岳ビジターセンターで入山届けを記入。
管理人によると昨日から今日にかけて40〜50センチの積雪があったとのこと。
センター内外には、たくさんのクロスカントリースキーヤーが居た。
ロープウエイ駅の駐車場は、自衛隊の車だらけ(クロカン選手用。さては冬戦教か?)で、一般車両は3〜4台しかいない。除雪されていないので、積雪30センチくらいの雪を押しのけて駐車する(写真2)。
さて、登り口の様子はこんな感じ(写真3)。ブッシュが多いとはいえ、恐らく1.5メートル程度の予想以上の積雪量だ。
しばらく登ると、スノーボーダーの一団が苦戦している現場に遭遇した(写真4)。スノーシュウも履かずに、ツボ足でもがいている。うーん、健闘を祈る。
標高1200メートル付近まで上がると、ブッシュが隠れて快適な雪原が広がっていた。それにしても、この真新しいトレースは誰が付けてくれているのだろうか?

11:15 盤ノ沢分岐付近
天候:雪 無風 気温:-12度
ありがたいトレースの作り主達、帯広労山の方々と合流した(写真6)。太股近くの深さのラッセルを延々こなしてくれていた大恩人集団である。
労山の方から「どちらの会ですか?」と聞かれたので、「三段山クラブですっ!」とハキハキ答えたが、怪訝そうな顔をされてしまった(そりゃそうだ)。進退窮まった私に、「三段山クラブHPの旦那さんですね?」と優しい助け船を出してくれたのは、帯広労山HPのウエブマスターS 氏であった。はじめまして。

盤ノ沢の様子はこんな感じ(写真7)。この中のどこかで北大が幕営しているはずなのだが、見あたらない。
ブッシュが濃いことと、ラッセルが大変そうなことから、ここから天女ケ原駅(跡地)経由で姿見の駅を目指すことにする。
ここからはラッセルを交代しながら助け合って進むのだが(写真8)、軟弱クラブ三段山はラッセルに滅法弱い(あっ!キさんは頑張っていましたよ)。このあたりの状況は、日常ゆきこ¥日常アウトドア(ラッセル天国) を見ていただこう。

12:11 天女ケ原駅(跡地)
天女ケ原駅(跡地)手前で、帯広労山の方たちが引き返し、トレースを辿ったおかげで体力を温存していた我々はそのまま登攀を続行した。
しかし、どうもルートがはっきりしない。GPSで現在位置は確認できるのだが、スキーコースがマップに記載されていないので、本来のコースがわからないのだ。
いつもは盤ノ沢コースを通っているので、なおさら土地勘が働かない。そうこうしているうちに、腰高以上にまで雪が深くなり、三段山クラブにとっては、あまりにも辛い試練であるラッセル祭りと化してきた。

13:00 標高1450メートル付近
天候:雪 風速2メートル程度 気温:-10度
姿見駅までは、あと500メートルほどだと思うのだが、あまりにも深い雪に行く手を阻まれる(写真9)。このままでは一時間たっても姿見の駅には到着しないだろう。風も出てきたので、もはやこれまで!撤退する。ゆきこさんとキさんは体力にまだ余裕があるらしく、ニヤニヤしている(写真10)。撤退地点付近の様子(写真11)。

13:32 天女ケ原駅(跡地)
天女ケ原駅(跡地)まで下がって、木陰で風を避けながら昼食を取った。もちろんビールを頂く。体の芯まで冷えて良い感じだ・・・遠くの世界へ連れて行かれそうになる。
シールを外して滑降開始。でも、こんな感じでブッシュが多く(写真12)、思い切って滑れない。と、いうより雪が深くて滑らない。
雪質はとても良いのに残念だ。トレースに乗っているとスピードがつきすぎ、減速するためにトレースを外れると、とたんにスキーが埋まってしまう。これってスキーの脱輪?しかたなくへっぴり腰ボーゲンなぞで降りていく。
写真13は、貴重なテレマークターンができた決定的瞬間。とほほ。
下り斜面では例によってボーダーの方々が、いくつかキッカーを作って遊んでいた。すごい建設の意欲だ。でも、邪魔なの。あっ、そうか僕らもジャンプを決めながら降りれば良かったのか!

14:11 旭岳ロープウエイ駅 駐車場
天候:雪 無風 気温:-10度
登り口で、山スキーの準備をしていたビジターセンターの方と、なんだか可愛い女性から声をかけられた。え?三段山クラブHPを見てくれているんですか?ありがとー。

15:30 旭川到着
温泉に入る金がないので、とっとと帰ってきた。
うーん、ひさびさに冬山らしい冬山を味わえたなあ。

感想:
雪が、いくらなんでも深すぎです。雪質は良いんですよ。ただ、深い。でも、全体的には少な目。なんと言ったらよいのか・・・とにかく、三段山クラブの基準では、もうスキーシーズンオッケーです。ブッシュに注意して行ってください。

それにしても、帯広労山が8時に出発して、我々がその後を引き継いで13時になっても姿見の駅に到着しなかったということは、通常のコースタイムの3倍近くの時間がかかっていたことになる。ラッセル祭り恐るべし。
このたびは、帯広労山に大変感謝いたします。

ボーダーの諸君!狭いコースの真ん中にキッカーを作るのは勘弁な。

追記:黒岳情報
Hiroさんによる、掲示板への書き込みの抜粋です。黒岳も積もり過ぎだったようですね。でも、旭岳より楽しそうです。

11月19日の日帰り黒岳の報告です。
前半は先行パーティーのトレールを頂いて楽勝でしたが、1780mくらいから私達のパーティーがラッセル。
トラバースぎみの登りが続くのですが、膝上まで雪がくるんですねこれが。そんでもって、ウィンドパックぎみの深雪がズレるじゃないですか。ヤバい。時折の強風による視界不良もあって、1800m付近で引き返しました。
肝心の滑りですが、”積もり過ぎ”です。上部ではスキーのトップが全く顔を出してくれません。
1750m位からは風の影響も少なくパフパフなのですが、積もり過ぎでターンの度に減速してしまう。
ロシのバンテットXXXを履く山スキーの友人がうらやまかったです。
ゲレンデの”ササ刈り”状態はほぼ解消されていました。
ただ、カービングこぶがいっぱいで、全然楽しくありません。
初滑りでターン時に頭の天辺まで雪を被るとは思ってもいませんでした。
●1800m付近の斜面は結構おいしそうです。(登り返しが必要になりますが)
●雪崩にも注意。

写真5
写真6
写真7
写真8
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写真12
写真13


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