1999.11.28

黒岳オープン記念山行記

メンバー;旦那,yukiko(妻)

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黒岳スキー場が、三週間遅れでオープン!このニュースを知った旦那夫婦は、早速黒岳攻略作戦を開始した。
目的は黒岳の森林限界までシール登攀し、その後豪快に滑り降りること。
前の日はGPSにウエイポイントを入力したり、スキーの調整などを行っているうちに、すっかり気持ちが高ぶってしまい寝るのが遅くなってしまった。

10時00分:(遅い・・)
旭川出発(^_^;)。どうも他に同行者がいないと、緊張感をなくして出発が遅くなる傾向がある。天候は曇天。気温0.1度。
行きの車内では、妻がずっとギターを掻き鳴らすまねをしながら歌い続けており、完全に舞いあがっている様子。そのうち層雲峡にさしかかってからは、突然「ちゅーじょーせつり!」とか叫び始めた。そういう時はにっこり笑って「そうだね」と答えてあげるに限る。

11時30分:
ロープウェイ駅到着(写真1)。いつのまにか雪が降っていた。思ったよりも車の台数も人も少ない。寂しい感じ。
ロープウェイ駅終点で入山届に記帳した。今日は5パーティほどが黒岳ピーク往復に入っているようだ。

12時30分:
リフト終点到着。風は弱いが、雪が勢いを増してきた。GPSに現在地点をマークしてから、シールをつけて登坂開始。
積雪は。うーん。ぎりぎりオッケーかなあ。(写真2)を見て下さい。ブッシュを避けながらキックターンを多用して登る。
雪は軽く、ラッセルもなく順調に高度を稼いだが、30分ほど登ったところで、私のシールが剥がれる。メンテナンスはしっかりやったのだが、やはりリフトの終点でシールを貼りつけたのが失敗したようだ。それと同時に開放機構からビンディングが外れた。泣きっ面に蜂。冬山シーズンインでの典型的な素人トラブルである。なさけない。しかたがないので休憩を宣言して開放機構の調整と予備として持っていた秀岳荘オリジナルシールを取り付ける。
人が必死に作業している横では、妻が何がうれしいのか妙にはしゃいで、写真を撮ったりしている(写真3)。脳裏を「このあま!」という言葉がよぎる。
そこからさらに30分登坂。セミカービング板と秀岳荘オリジナルシールの組みあわせは最悪である。実によくスリップしてくれた。しかし、やはり非常時には役に立ってくれる秀岳荘オリジナル。ありがとう、秀岳荘。ありがとう、こひやまさん。
だんだん風と雪が強まり、視界も100mを切ってきた。妻のシールが剥がれはじめる。困ったぞ。返す返すもシールを暖かい場所でつけておけば良かったと悔やむ。

13時30分:
八合目の標識側で休んでいる単独行の山スキーヤーと出会う。山スキーヤー:「こんにちわ。まだ登るんですか?」旦那:「いやー、なんか雪も少ないし。風も出てきたし。シールも剥がれたから帰ろうかな。」結局八合目で引き返すことにした。いいかげんである!
そこで弁当を広げながら、山スキーヤーとしばし歓談(写真4)。はるばる興部から来たそうで、先先週も三段山へ行ったが雪が無くてがっかりして帰ってきたとのこと。あれ?俺達と同じじゃん。旦那:「ひょっとして山スキーをルーフに乗せて、にが笑いしながら11時頃白銀荘から降りてきましたか?」スキーヤー:困惑しながら「ええ。」やっぱり!(三段山玉砕記参照)奇遇である。そんなこんなで盛りあがり、今年の雪の少なさを共に多いに呪って溜飲を下げた。ついでにビールで乾杯(写真5)。寒いので唇が缶にくっつく。

14時00分:
滑降開始。雪質は良いのだがブッシュが濃いので思いっきり飛ばせない。妻はブッシュに見事なラリアットを決められた。ビデオを持ってくれば良かった(^_^;)。ストックをブッシュにひっかけると危険なのでストラップに手を通さないように注意する。
そのうち、だんだんカンが戻ってきてブッシュを縫うようにターンできるようになってきた。それにしてもカービングの威力には舌を巻いた。他のスキーヤーが荒らした雪面をまるで新雪面のように乗り超えていける。妻も昨シーズンとは別人のような滑りっぷりだ(写真6)。しかし恐くなって腰が引けたとたんに転んでいるのがわかる。そこさえ克服すれば、ばたいていの斜面は降りてこれるようになるだろう。カービングおそるべし。
20分ほどでリフト終点へ到着。所々に布マーカーがついているし、トレースがしっかりしていたので、迷うことはなかった。
スキー場のゲレンデは荒れており、こぶが発達していた。やむ終えずリフト塔の真下をおとなしく滑る。やはり新雪斜面と比較するとおもしろくないし、疲れた。回数券が残っているのだがザックを背負ったままリフトに乗るのも面倒なのでそのまま山を降りる。

14時45分:
ロープウェイ駅終点に到着。
ちなみにロープウェイの終発は15時30分。乗り遅れないように注意しましよう。
麓で公営温泉に突入。がらがらの温泉休養室で偶然テレマークの達人、I君やソリスト!のK君らと出会い、ビールを飲みながらしばし歓談する。
他にも鈴木@旭川さんとか、職場のA,F,H君など知り合いがだいぶ滑りに来ていたようだ。皆好きだねえ。残念ながら彼らは、我々の到着前に帰ってしまった様子。でも満足。これがもう三週間くらい前だったら言うことがなかったのに。
ちなみに、私は温泉の休憩室で買ったばかりのモバギ(モバイルギアII for DoCoMo)を使ってこの文章を打ち込んでいる。モバギ便利(^_^)。でもやっぱり液晶が見づらい。
帰路は大吹雪。視界が悪く路面はつるつる。緊張を強いられて、疲れていてもが眠気はまったく起きなかった。

19時30分:
旭川到着 飯くって寝る。

今回の教訓:
1.シールは、暖かいところで貼るべし(できれば家で貼っておく)。
2.解放機構の調整は、毎年シーズン初めにはやっておこう。
3.黒岳はお金がかかる。ロープウエイ1680円(往復)+リフト400円(一回券)

写真 1
写真 2
写真 3
写真 4
写真 5
写真 6
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