2000.7.30(日)

神居山MTBダウンヒル探検

灼熱地獄失敗編

メンバー:旦那(孤独君)

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冬はテレマーク。それは良いとして、夏はどうするか?
私の極秘調査によると、世のテレマーカーは夏には自転車を転がすか、カヌー・カヤックをしているらしい・・・
しかし、まだカヌーのない私には、自転車しかない。それも、山スキーに似たテイストを持つMTBダウンヒルしか・・・・。
天候:晴れ時々薄曇り
気温:30度以上(猛暑)
風速:無風〜1メートル
結果:神居山へ登ったは良いが・・・失敗じゃー!

さて、本格的なアウトドア活動を最後にしたのは何時だったろうか?
60日ぶり?これは、近年の最高不到記録である。なにしろ毎週末雨・・・北海道にも梅雨が来るようになってしまった。
元山屋の悲しい性で、こう不活発な毎日を過ごすとイライラしてくる。
幸い?嫁さんが休日勤務になったので、旦那は抜け駆けして野生を取り戻すことにした。
今回の目標は、神居山MTBルート開拓である!
”1/25000神居古潭”で見ると、スキー場で有名な神居山の山頂にある電波塔から、南西部の麓にかけておいしそうな幅員1.5メートル未満の道(点線)がある。スキー場の裏側(北側)から作業道を詰めていき、山頂からシングルトラックを思いっきりダウンヒルする計画だ。
近所の濃いバイクショップ(エゾサイクル製作所)で情報収集を行ったところ、まだ誰も成功していないらしい。うしし・・・やりがいがある!
今回携帯するものは、熊避けスプレー・メンテナンスセット・防虫剤(虫ジュース)(写真1)。特に神居山は熊が出るらしいので、熊避けスプレーは必携だ。
他に、雨合羽、ビール2本、携帯電話、弁当、プロテクター類、ヘルメットなど、ほぼ登山並以上の装備になる。重たい・・・

10:20 旭川出発
HONDA STEP WAGONはとても輪行に便利だ。フルサイズのMTBが車輪をはずさなくてもすっぽり納まる(写真2)。
雨が前日の夜に降ったので、少しでも道が乾くように出発を若干遅らせて、10時に家を出たが、この判断は完全に裏目にでてしまった。

11:00 神居古潭そばの駐車場出発
思ったよりも時間がかかり、やっと出発地点へ到着(写真3)。
計画では、ここからカムイ山山頂へ通じる作業道を登り、山頂から今回初トライの未確認道路をダウンヒルする。
現在地から数キロ離れた地点へ降りるので、またこの地点まで国道をMTBで走って戻ってくる。

荒れた作業道を神居山山頂を目指して登りはじめてみると、砂利がしっかりしていなくてタイヤが思うようにグリップせず、意外と登りづらい(写真4)。
結局、3/4以上の行程をMTBを押して登る羽目になってしまった。こりゃ計算外だ。
しかも、出発を遅くしたことが裏目に出て、全く無風の上、すさまじい日差しが体を焼いてくれる。滝のような汗。ハードな修行と割り切って心頭滅却するが、暑いモノは暑い。

11:40〜12:00 ゲート
作業道のゲートに到着(写真5)。鍵はかかっていなかった。しかし、熊注意の看板が・・・ここでザックから熊避けスプレーを取り出し、たすきがけにする。
ここらあたりから、自然が猛威をふるいはじめ、常に頭上に蚊柱が・・・そして、スズメバチちゃんが、周回している。
あと、アブとかトンボとか蝶々(不気味系)とか、なんじゃもんじゃとかが身体にまとわりつき、しまいにはオニグモの巣に突っ込んだ。ホントーに雪山が愛おしくなる。
あんまり蚊が刺すので、仕方なく米軍御用達ベトナム戦争スペシャルの防虫剤(通称”虫ジュース”)を体に振りかけると、とたんに刺されなくなった。すごい威力だ(なんでも発ガン性があるらしい。現在はあまり見かけない)。
この間、MTBはずーっと押しっぱなし。無理して乗れない傾斜ではないのだが、路面が荒れていて体力を消耗する。
念のためにGPSで現在位置の確認をする(写真6)。
途中、カムイ山スキーリンクス・スキー場の斜面を横切った。背の高い雑草が生えているが、踏み分け道のようなものもある。

13:30〜13:50 神居山山頂 標高799メートル
標高が上がってきて、少しずつ涼しくなってきた(写真7)。このあたりは凄い数のトンボが乱舞している。休んでいると、私のいろんなところでトンボが羽を休める。
やっと、到着(写真8,9)。脱水症状で立ちくらみをおこしながらへたり込んで、凍らせてきたビールを煽る。運良く丁度溶けて飲み頃になっていた。うーん、うまい。たてつづけに2本空けた。ついでに久しぶりの孤独をかみしめる。

昼食のおにぎりをくわえながら、本日の目的であるシングルトラックの道を探すが・・・無い。
どこにもない。GPSでも確認する。やっぱり無い。うっそうとした雑草にはばまれて、痕跡すら見つけることができなかった。
どうやら、廃道を通り越して完全に消滅してしまったようだ。
非常に残念だ。仕方なくヘルメット、各種プロテクターを装着し、サドルを下げてダウンヒルに入る。
登りと同じ道なので、安心感がある。スキー場の斜面を下ろうかとも思ったが、帰りが面倒なのでやめた。
道には雨水がえぐった深い溝があり、時々ヒヤッとさせられた。傾斜も一部きついところがあり、何度か後輪をロックさせながら降りた。
爽快な筈なんだけど、あまりにも疲労していてあまり楽しめない。下りにも体力が必要なのである。
やっぱり、テレマークの方が楽で楽しいなあ。

14:00〜14:05 ゲート
ここで、少しブレーキ調整をした。下りはアッという間だ。
単独行なので、下りの写真は撮れなかった。

14:20 神居古潭そば駐車場到着
到着。着いてみると、苦労した割にあっけない。
ルートを開拓するという本来の目的は失敗に終わった。ひょっとしたら、春先か秋口になって雑草が少なくなればルートが見えてくるのかもしれない。
だれか、挑戦してみてください。私?当分遠慮します。(^_^)。

今回の教訓:
目的のルートは、消滅していた。
トランスポーターとしてクロカン車を用意できれば、現行の作業道、スキー場のゲレンデ(シングルトラック状の道あり)共に格好のダウンヒルコースとなるだろう。ただし、少々短い。もう少し標高差が欲しいところ。
トランスポーターが用意できない場合は、まったくお勧めできない。登りは、押し登りが多く、つらい以外の何者でもない。
あー辛かった。俺、一人でなにやってんだろ。
写真1
写真2
写真3
写真4
写真5
写真6
写真7
写真8
写真9


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