ツアー記録目次  Top Page
2008年11月23日(日)
スキーソリ制作(結束バンドVSゴムバンド)

負傷者を搬出するためのスキーソリ、新手法での制作を試してみた。

従来、スキーソリは針金や細引きで制作されることが多かった、以前に三段山倶楽部ではゴムバンドでの制作を推奨していたが、結束バンドでの制作効率が良いという話を聞いたので試してみた。

今回使用した結束バンド
インシュロックタイ長さ370mm


スキー板を4本並べて2本のポールを置く
伸縮ポールが適している。
ピッケルでも可


結束バンドでポールとスキー板を固定する

2本の結束バンドを交差するように用いる

練習なしでも15分ほどで完成

ソールの様子
抵抗も少なそう

あまりの手軽・簡単さに驚く
予備も含めて30本ほど携帯したい

牽引用のロープをセットする

スキートップの穴を利用したが、固定したポールも使える

実際に搬送してみる


6名で牽引したが、全く問題は無かった
エッジでバンドが切れてしまうこともなかった


分解時は、インシュロックタイのロック部分にマイナスドライバーを差し込んで結束を緩める

続いて、ゴムバンド方式でスキーソリを作り優劣を確認した

結束バンドよりも多少手こずった

ゴムバンドでポールとスキー板を結束した様子

短いバンドは2本で交差させて用いる

ソールの様子
結束バンドよりも抵抗が大きそうだ


ソールの全景
ポール2本で固定したが、
少なくとも8本のゴムバンドが必要となる


搬送試験
実際の搬送時には頭をテール側にした方が良い

強度は問題無かった
この程度の新雪だと引っぱり抵抗にも問題は感じなかった

結束バンド方式とゴムバンド方式の比較

作業性:
両方式とも15分程度で完成し、針金や細引を使うよりは(一時間程度)、遙かに組み立て時間が少なかったが、細くて隙間に通しやすく締め上げの容易な結束バンドの方が作業性は高い。

強度:
人を乗せて新雪上で10mほど引っぱってみたが、両方式とも問題なし。心配されたエッジ部分からの切断も無かった。

滑り抵抗:
滑り抵抗はゴムバンドの方が大きいと思われ、雪が堅い場合には問題が生じる可能性がある。

携帯性・価格:
ゴムバンドはシールが剥がれた場合の応急処置にも使えて便利であるが、嵩張るので必要数量の8本を携帯することはあまり現実的ではない。また価格も高い。
結束バンドは30本ほど持ってもあまり嵩張らず携帯しやすい。価格も安い。

総合的には結束バンドの方がスキーソリ制作に適していると思われるが、今回試したもう一種類の白色の結束バンドはすぐに千切れて使い物にならなかった。古くて材質が劣化していたのか、たまたま寒さに弱い材質だったのか分からないが、使用する結束バンドの強度を事前に確かめてから使用することを強く勧る。
また、両方式とも新雪では問題なかったが、堅雪の上を長時間牽引した場合の耐久性はまだ未知数である。

写真は、タカヤのNikon D50


ツアー記録目次  Top Page