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2007年2月18日(日)
富良野岳スキーツアー阿部幹雄さんとのツアー

先日の暴風雪で十勝山系のコンディションは最悪になっていた。
三峰山では雪崩発生。森林限界より上の雪は飛ばされてどこも固いシュカブラとハイ松だらけ。どこもまともには滑れないという情報が入ってくる。
こういった日には家で溜まった家事を片付けるか、ゲレンデにでも行くのがベストなのだろうが、悲しい性でやっぱり山に入ってしまう。
こういった状況では、濃い樹林帯と深い谷のおかげでどこかには良い雪があることが多い富良野岳に望みを託すことになる。
本日は、ゲストとして阿部幹雄さんが同行してくれた。
写真家、ビデオジャーナリスト、雪崩事故防止研究会の代表であり、旦那が深い感銘を受けた『生と死のミニャ・コンガ』の著者でもある。
天候:曇り時々雪
気温:-4〜-6度
風速:無風〜2m/s
雪量:十分(例年よりもブッシュ多し)
雪質:ウィンドパック気味の20センチ程度のパウダーの下にハードバーン
コース:バーデンかみふらの(8:40)〜(12:35)1450m(12:58)〜バーデンかみふらの(13:36)
メンバー:旦那、スーさん、キャプテン、kinpeiさん、ヒロさん、阿部幹雄(以降みきお)さん、naokiss 計7名

富良野岳はトレースだらけだった。トレースが多すぎて却ってコースを迷いやすい。
珍しく北尾根上に立派なトレースがあり、最初はそちらを辿らせてもらった。田中パパ達はそのまま北尾根を詰めたが、我々は途中でトレースを外れ、スーさんにラッセルを頑張ってもらってジャイアント尾根を詰めた。
1300mより上はホワイトアウト状態なので、まず尾根の西側の樹林帯を滑ることにした。
みきおさんが居るからというわけでもないが、八甲田で大きな雪崩事故が起きたこともあり、滑降前にじっくりとピットチェックを行った。みきおさんの解説付きのピットチェックなんて滅多に無い機会だ。
ジャイアント尾根北西斜面、標高1300m、斜度約25度でのシャベルコンプレッションテストの結果は、-18cmに肘の関節で破断する弱層、さらに-20cmに肩の関節で破断する弱層。弱層は共に雲粒なしの降雪結晶。イエローライトだが、慎重に滑降することとした。
滑ってみると思いの外雪は良かった。ただし板が走ってオーバースピードになりやすい。
登り返して樹林帯を二本ほど滑ってから、ベベルイ沢への滑降に向かったが、やはり視界が悪く、あまり高度を上げずに1450m付近からベベルイ沢へ滑降することとした。
ジャイアント尾根北東斜面、標高1450m、斜度約30度でのシャベルコンプレッションテストの結果は、-20cmに肘の関節で破断する弱層。やはりイエローライトだが、慎重に滑降することとした。
こちらの滑り出しは、凹凸のあるハードバーンに突き上げられて転倒しやすい難しい雪。
旦那も派手に転んで7tmツアービンディングをリリースさせてしまった(本日二回目)。
しかし、高度を下げるに従って雪は深くなり、パウダーランを楽しむことができた。
最後は北尾根からTGRへ。TGRはすでにたくさんのシュプールでズタズタだったが、雪質自体はまぁまぁのコンディションだった。
みきおさんには、ツアーの随所で興味深い話を聞くことができた。また、ツアー参加者全員のビーコンチェックを怠っていたことを指摘されて旦那が恐縮した一幕もあった。ぜひまたいつかご一緒しましょう。

バーデン前
最近の土日は常に満車状態

撮影するみきおさんと撮影する旦那

渡渉後北尾根へアプローチ

なにやらメモしている
みきおさん

滑降前のピットチェック

みきおさんが弱層を詳しく解説してくれる

「これは雲粒なしの降雪結晶ですね」と嬉しそうに語るみきおさん

滑降準備

二十二林班沢へ滑降開始

kinpeiさん
意外と良い雪

みきおさん
とてもアグレッシブな滑りだった

キャプテン

kinpeiさん
kinpeiさんのスプレーは相変わらず凄い

ひろさん

みきおさん

スーさん

スーさん

naokiss

キャプテン

ヒロさん

スーさん

スーさん

kinpeiさん

みきおさん

みきおさん

naokiss

naokiss

樹林帯を二本滑り、ベベルイ沢目指して登り返し

視界が悪い

あまり高度を上げないことにする

二回目のピットチェック

緊張の滑り出し

スーさん
滑り出しの雪質は難しかった

naokiss

ヒロさん

kinpeiさん

kinpeiさん

ヒロさん

ベベルイ沢のボトムへ

雪が強くなってくる

スーさん
ボトムの急傾斜へ

みきおさん
急斜面を攻める

お疲れ様でした
撮影:阿部幹雄

視界だけが残念でした
今回のデジカメ画像は、ほとんどkipeiさんが撮影してくれたものです。ありがとうございました。滑降シーンは旦那のDVカメラから静止画を切り出したものです。

下山後にぱっちまんから携帯で連絡が入り、旭岳のツアー中に転倒して負傷したとのこと。
なんとか片足で自力下山してきたということだが、両足の膝の靭帯損傷で三週間の安静。病院で出会ったぱっちまんは元気だったが両足は装具を着けて痛々しかった。
旦那はBCスキーでは、負傷事故は免れないと思っている。リカバリ対策に全力を尽くしたい。
ぱっちまん、どうかお大事に。じっくり静養してください。


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