2001.12.16(日)
三段山 パウダー天国の上は冷凍地獄 メンバー:旦那、ゆきこ、Hiro (途中まで K宮さん、N西夫妻+りんたろう君一歳) 合計3名(7名) |
やっと行きました三段山。例年この時期は、雪質は良いけど、やたら寒くて雪が少ないという感じなんですが・・・まったくそのとおりでした。 |
結果:登頂成功 天候:雪 風速:0〜15メートル 気温:-12〜-24度 雪量:あと、50センチは足りない 雪質:下部は軽い粉雪、上部はウインドパック〜クラスト状態 コース:白銀荘〜三段山 夏道コース 白銀荘10:00-10:20一段目10:30-11:00二段目11:10-11:30三段目-12:48三段山山頂12:56-14:25白銀荘 かりにも三段山クラブと名乗る集団が、未だ今シーズン三段山登頂を果たしていないとは、まったくもって由々しき事態であーるっ。 行かねば、登らねば、滑らねば!! しかし、道北地方は一昨日から大荒れの天候・・・参加予定者からもキャンセルの電話や待てども来ない者がいたりして・・・ 9:35白銀荘(1017m)10:00 天候:くもり 無風 -12度 当初は8名程度で登る予定だったのだが、結局山頂を目指したのは3名ぽっきり。少々トホホな感じだが、結構こんなトホホ感が好きな旦那であった(さらにトホホなことに、ジャケットを忘れてHiroさんから借りる旦那)。 悪天候が予想されたが、なぜかこの付近は小康状態。 他のパーティーは3組くらいが先発していた。 他には、一歳のりんたろう君と共に二段目を目指すN西夫妻(写真1)や白銀荘周辺でテレマーク犬ハッピーと共に雪中訓練を行うスーさん一家(写真2)が居た。そんなこんなで、なんとなく出発。 10:20一段目10:30 30センチくらいの深さのラッセル跡を辿り、ブッシュだらけの一段目に到着(写真4)。ここで前回の旭岳でも一緒になったK宮さんとバッタリ!お互いあまりの奇遇に苦笑しつつ一緒に登る。 11:00二段目下11:10 天候:雪 風速2メートル 気温-15度 二段目も、まだブッシュが多い(写真5)。しかし雪質は大変良く、斜面を選べば十分パウダーを楽しむことができる。ここから上は雪も少なそうだし、風も強そうだ。今日のコンディションなら、頭の良い人はこのあたりから下で登り返して楽しむのだろう。しかし、我々は違ぁう! N西さんとは、ここでお別れ。 11:30二段目上 天候:雪 風速5メートル 気温-17度 視界100メートル以下 案の定、二段目から上は天候どんどん悪化、気温急降下、ハイマツだらけ。綿下着のK宮さんはここで引き返し、残る三馬鹿トリオは登山続行(写真6,7)。 12:25山頂直下(1668m)12:35 ちょっとヤバイくらいに吹雪いてきた。目の回りが氷結してきたので、珍しく登りでゴーグルを着用し目出帽を・・・あれ?無いゾ!「Hiroさん、俺、目出帽忘れて来ちゃったよ」「ハハハ、僕もです」「えー!」 これはかなり致命的な忘れ物。旦那はゆきこさんから予備の目出帽を借りたが、Hiroさんは・・・鍛えているから大丈夫だろう。 視界がまったく効かず、デポ旗を打ちまくりながら登り、これまた珍しく稜線上の滞在時間を少しでも減らしたい一心で稜線直下にスキーをデポ(写真8)。その後ハイマツの間に落ちながら這うようにツボ足で山頂を目指す(写真9)。けっこう辛い。 12:48三段山山頂(1748m)12:56 天候:雪 風速15メートル 気温-24度 視界15メートルくらい 感動の山頂シーン(写真10,11)。これくらい悪条件下だと三段山でも十分達成感が得られる。しかし、感動に浸っている暇はない。すでに手足先の感覚は無く、鼻はもげそう・・・すぐにこの冷凍地獄から脱出せねば! HiroさんのeTrex Ventureや、旦那のGPS12XLは、-24度の環境下でもしっかり動いていた(写真12)。こんな状況下ではGPSが本当に頼もしい。 14:25白銀荘(1017m) 天候:くもり 無風 気温-12度 滑降に関しては、二段目まではずっとボーゲンでハイマツを縫うようにしながら降りてくるしかなかった。おまけに旦那は三段目で底なし沼のような深雪スポットにつかまり難破しそうになった。 そこから下は、上に比べりゃパウダー天国とはいえ、ゆきこさんは戦意喪失ダメダメ状態。旦那とHiroさんのみキャーキャー喜んで滑っていたが(写真13,14)、Hiroさんはパウダーに潜んでいた枝に引っかかり大破(幸い無事だったけど)。 白銀荘へ到着後、とりあえずビールを一杯やってから風呂に浸かったが、体の芯から冷えていて、なかなか温まらない。風邪引きそう。 感想: 凄く良い耐寒訓練になりましたよ。 -24度&15メートルの風には、三重グローブも、二重靴下も通用せず、 幸いひどい凍傷は免れたとはいえ、これを書いている今も指先が痺れているし、夫婦揃って鼻の頭の皮もむけた。 しかし、今回旦那が一番驚いたのは三段目ではまった底なし深雪の恐怖だった。 別に転んだ訳ではなく、ただそこに立っているだけでどんどん沈んでいき、ストックを突いてもなんの手応えも無し。 たった一メートル先のクラストした斜面へ脱出するために、周りの雪をかき集めてスキー板の下に詰め込み、少し進んではまた沈む・・・これを繰り返して結構な時間を要した。もう少し距離が長かったら、仲間にザイルを投げてもらい、引っ張ってもらうしかなかったでしょう。もし単独行だったら・・これは恐い。 まあ、とりあえず祝!今シーズン初登頂。 |
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