2001.5.3(木)
前十勝 さようなら?前十勝岳 メンバー:旦那、長老、佐藤、Polly、Hiro、N崎、 rider、ito&naru、スー、じゃん 合計11名 |
例年より早い雪解けを迎えている前十勝。 最後のザラメ斜面をぶっ飛ばせ! |
結果:登頂成功 天候:快晴 風速:無風〜3メートル 気温:8〜10度 雪量:少な目 雪質:締まったザラメ雪、浮き砂が多い コース:白銀荘〜前十勝 組織的なスキーツアーはこれが最後かもしれない。 急激に雪が無くなってきた前十勝(写真1)に、三段山クラブ員や著名なゲスト達が集結した。 こりゃ、凄い滑りが期待できそうだ。 今回はゆきこさんは、目にものもらいが出来て痛恨の欠席だ。「私も行きたいよ〜」と泣きながら焼き肉用の野菜を切ってくれた。 出発直前に、ガイドの山小屋さんからサイン入りのワインを一本頂いた。これに勝る励ましがあるだろうか?ありがたい。でも、飲み過ぎて降りられなくなったりして・・・(^_^) 9:50白銀荘前出発 天候:快晴 無風 10度 抜けるような青空の下、十勝山系の全山がよく見える。風は山の上部でもほとんど無風らしく、前十勝の噴煙がほとんど真っ直ぐ立ち上っている。 山肌は黒々とした部分が雪の白さを圧倒しつつあるが、沢型を選べばなんとかなりそうだ。 雪はかなり湿っているので、各自周到にシールワックスを塗ってから出発した。 幸い、富良野川の源流となる沢のスノーブリッジはまだ落ちていなかった。沢を越えてからは、雪のある部分を選びながらいつもより西よりの沢を詰めていった(写真2)。 十勝岳へ至るグランド直下には、沢山の登山者が見えた。今日の十勝岳山頂はさぞや混雑しているだろう。 ボウル状の谷の途中に宴会場を定め(急な斜面の終了地点だし風も遮れる良いポイントだと思ったが、チト読みが甘かったネ)、焼き肉セットを埋設した。 キツネに荒らされないように、食料は念入りに深い穴を穿って埋めた。ビールや頂いたワインもよく冷えるように雪をかけておく。おかげで荷が軽くなり、足取りも少し軽くなった。 湿った雪のグリップのおかげで直登できるが、キックターンが無くて助かる反面、一休みするきっかけが難しくきつい登りとなった。 巨大な柱状に立ち上る噴煙を目指しながら前十勝の急斜面を登る(写真3)。日差しが強くて、犬のように舌を出しながら荒い息をつくが、汗と一緒にどんどん体力を消耗していく。 途中で日差しが弱まったので上を仰ぎ見ると、巨大な噴煙の影の中に居た。 12:26 偽ピーク(1690m) スキーデポ地点 天候:快晴 無風 麓からはピークに見える偽ピークへ到達(写真4)。ここで、頂上攻略隊7名のみが前十勝を目指すことにした。 スキーをデポし、岩の上を歩いていったが、riderさんのように山頂からの滑降を狙ってスキーで上がる人も居た(写真5)。滑りへの執念に感服するが、本当こんなところを滑れるのだろうか? 12:40-13:00 前十勝山頂(1778m) 天候:快晴 風速1〜2メートル 8度 盛大に噴煙を吹き上げているS62-II火口を足元に見ながら、前十勝山頂に到着。 驚いたことに山頂には単独行の先客が居て、一生懸命火口を撮影していた。 残念ながら少し雲がでてきたが、視界は良くて見事なパノラマを楽しめた。 すっかり雪の少なくなった三段山や富良野岳(写真6)。珍しいことに三段山の山頂や山腹に人影は見えない。 あまり待機組を待たせるわけに行かないので、急いでビールを飲み干してから下山を開始する。 riderさんは、普通はちょっと滑ろうとは思わない程岩が多い斜面を滑降開始。さすがに山頂部分では難儀していたが、すぐに良い斜面を見つけて軽やかに滑っていった(写真7)。ブーツが普段のものより柔らかすぎて、上手く滑れないと言っていたが、脱帽。 スキーのデポ地点で待機組と合流して、いよいよ残りのメンバーも滑降に入る。 雪質は、堅めのザラメで滑りやすく、ハイスピードが期待できる。紺碧の空をバックにGO!(写真8〜14) 皆さん格好良く滑りを決めてくれるが、少しでも腰が引けていたり、スピードが足りないと、鬼コーチ「ガチャピン」こと佐藤さんから容赦のない叱咤が飛ぶ!「こらあ、もっと飛ばせ〜!」等々、恐ろしい・・・ その鬼コーチが滑るときには、皆で愛を込めて「ガチャピーン!!」というエールをかける。まったく騒がしい集団だが、こういうの好き(^_^;)。 逆光で誰が誰だかよく分からないが、なんとなくフォームでそれと分かって頂戴。 斜度のゆるい廊下状斜面では、皆で一斉に滑降したが(写真15)、ここでものんびり滑っていると後から追突される。恐怖の暴走集団だ。 雪質自体は良いのだが、所々に浮き砂がばらまかれている一帯もあって、そこを滑ると急にブレーキが掛かる。 スキーのソールがどうなっているのかと思うと胃が痛くなるので考えないことにしよう。 いよいよ本日のメインイベント斜面である、ボウル状斜面に到着。 一番槍が派手に吹っ飛んでくれて(写真16)、いやがおうにも緊張感が増す。 あまりターンしたりドリフトしたりするとガチャピンに怒られるので、皆さん玉砕気味の高速ターンで降りてきた(写真17,18)。ギリギリまで飛ばし、岩の手前で転んでSTOPするのが今日のはやりだ。 度肝を抜いたのが、riderさんのエアターン(写真19)。うーん凄い。 13:48-15:26 1394m 焼き肉地点 天候:快晴 風速3メートル 待望の焼き肉開始。私は写真を撮るのも忘れて飲み食いしていた。あまりにも火力を追求するあまり、Pollyさんのガスバーナーの一部が溶ける事態が発生!爆発しなくて良かった。 いつもの通り焼き肉はおいしく、山小屋さんのワインも甘くて最高だった。しかし、残念なことに風が出てきて皆が震えだしたので焼き肉終了。この場所にこんなに風が吹くとは予想外だった。 しかし、なんと焼き肉時間は1時間半オーバー! ここから斜面をトラバースして、カバワラ尾根の上部を目指した。体調不良の長老は、ここでドロップ。 16:00 トラバース完了 正面スロープ滑降 うーん、めちゃ疲れた。 トラバースコースには、以前にもましてハイマツが出ていてかなり前進を阻んだ。itoさんがブルドーザーのようにルートを確保してくれたので助かる。先ほどまでは寒くて震えていたのに、今は暑くてサウナ風呂の中にいるような汗をかいてしまった。 「前十勝正面スロープ」は、来てみると以前よりずいぶんと傾斜が緩く感じられた。不思議だ。 でも、望岳台の大雪原とその向こうに見える雄大な上富良野の平野のロケーションは健在だ。ハイマツの間の雪渓を滑降(写真20〜23)。それにしても、naruさんは姿勢がいいなあ・・ riderさんは、カバワラの雪庇を使ってジャンプを披露。逆光の中のジャンプの美しさ!(写真24) このツアー最後の見せ場である、幻想的な雰囲気を持つカバワラ尾根(写真25)。 そこを軽やかに駆け抜けるテレマーカー達(写真26〜28)。急斜面を過激に落ちるテレマーカーも良いが、やはり良いロケーションの緩斜面を軽いステップで降りるテレマーカーの姿はなんともいえず美しい。DVカメラのファインダーの奥で目頭が熱くなった。こんな感動を与えてくれて、みんなありがとう。 16:50 白銀荘到着 天候:快晴 無風 5度 例によって、最後は腐った雪のダラダラ斜面をダラダラ降りて帰還。riderさんは、ちょっとしたギャップをジャンプしたりして楽しんでいた(写真29)。 ゴールデンウイーク中ということで混んでいる白銀荘に到着(写真30)。 このあとは、恒例の爆笑ビデオ反省会&露天風呂で締めくくられた。 かなり帰りが遅くなってしまい、皆さんに心配を掛けてしまったことをお詫びします。 感想: Hiroさんが遅れてくるトラブルがあったが、結果的には皆で滑降を楽しめて本当に良かった。 前十勝や十勝岳は、岩石質の砂塵が雪に乗りやすく、そこを滑ってしまうとスキーのソールが痛むので注意しましょう。 このあたり一帯は、まだもう少し滑りを楽しめそうです。 実は今回一番嬉しかったことは、ビデオ反省会の最中にたまたま居合わせた年輩の女性登山者から、「皆さん学生さん?」と問われたことだったりする(^_^)。 少なくとも山では、学生のようなピュアな精神を持っていたいと思っている旦那でした。 |
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