2001.3.17(土)
前十勝
快晴イイ雪イイ斜面
メンバー:旦那、キ、スー、高T、Kamix、
合計5名
快晴の前十勝!これに勝るものがあるだろうか?
ノートラックの大斜面を滑降セヨ!
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GPSトラック付きマップデータ(赤:上り、青:下り)


写真1 この快晴
前十勝ツアー
結果:山頂手前から滑降
天候:快晴
風速:6〜7メートル
気温:-2〜-6度
雪量:十分
雪質:若干重めのパウダー
コース:白銀荘〜前十勝

今日から3日間、福島から来たKamixさんと東京の高Tさんを迎えての十勝山系蹂躙ツアー。
前日のサンタプレゼントパーク・マロースゲレンデでの夜スキーでは両名ともキレた滑りを見せてくれた。


現地に到着するまで、どこへ登るか悩む。この季節の十勝山系では、次のような図式が成り立つ。
天気が良ければ(ルートを見失いやすい)前十勝。まあまあなら三段山。悪けりゃ(樹林帯の)富良野岳。
本日は天候が良くなるとの読みで前十勝に決定!

3月17日(土)前十勝
10:00白銀荘前出発
天候:晴れ 無風 -2度
予定通り白銀荘前を出発。
高曇りだった天候が徐々に晴れてきて、九条武子歌碑の付近ではご覧の通りの快晴。ジャケットを脱ぎ、汗をかきながらの登りとなる(写真1)。

最初は十勝岳本峰を目指している山スキーヤーのトレースを辿ったが、途中からトレースを外れてラッセル開始(写真2)。15センチくらいの深さだが延々とラッセルをするのはつらい。ここは体力の余っているスーさんにお任せ(^_^)。

格好の滑降スポットであるボウル状地形は、滑降ラインを避けてジグを切っていく(写真3)。良い斜面を見ながら登るので涎が止まらない。だらしない笑みを浮かべながら一行は登る。

標高1600mあたりで谷から尾根へ上がったが、ここの雪が思いの外カリカリで滑落の危険性が出てきた。
高Tさんとキ様はここで待機し、残り三名で前十勝の山頂を目指すことにする。

12:50前十勝山頂付近
天候:晴れ 風速6〜7メートル -6度
クラスとした斜面を、ずり落ちそうになりながら、必至によじってS62-II火口を見下ろす地点へ到着(写真4,5)。下界からはここがピークに見える場所だ。本当のピークはまだもう少し先だが、雪が悪いのでここを「俺達のピーク」にして滑降準備に入る。
前十勝は岩が露頭している箇所が多いので、全員ヘルメットを着用する(写真6)。

滑降開始!カリカリだった雪も、稜線を少し外すと極上のパウダーに早変わり。ジャンプターンを決めるKamixさん(写真7)。雪煙越しの逆光が眩しい。
スーさんも相変わらず良い飛ばし具合だ(写真8)。

途中で、尾根で弱層試験をしながら待っていた高Tさん&キ様らと落ち合った(写真9)。10センチの深さに弱層があったとのことだが、まあ大丈夫でしょう。

噴煙をバックに昼飯(写真10)。高Tさんにストーブでお湯を沸かしてもらい、皆でカップラーメンを啜る。
実に爽快だ。ビールもうまい。しかし、まだ気は抜けない。
この後には巨大ボウル大滑降が待っている。

1550M地点まで、緩やかなスロープを下り(写真11)、いよいよボウル大滑降を開始する。カメラ担当の私は先にボウルの底へ降りて撮影準備。他の4名は適当な間隔を空け、スキー板のテールを斜面に突き刺して滑降準備!斜度は30度以上、雪質は最高!斜面の長さも申し分ない。いやがおうにも緊張感が高まる。いよいよ滑降開始!(写真12〜18)
この手の雪を苦手とするスーさんが転けたが(写真15)、概ね成功。
皆よいシュプールを描いてくれた。


滑降組はボウルの下部から西へトラバースして、深さはあまりないが雄大なスロープを持つ谷へ入った。私はかなり離れたところに陣取って撮影体勢。
「スタート!」
ため息が出るほど美しい斜面に、白煙と共にシュプールが刻まれていく。滑降者にとっても、撮影者にとっても至福の瞬間だ(写真19〜23)。

滑降を終えてから皆で斜面を振り返り、シュプールを愛でる。
ああ、いつまで見ても見飽きない自分のシュプール(写真24)。(^_^)
ここからはダラダラした斜面を下り、最後に富良野岳をバックにマイルドセブンCM級の滑りを決めて終了(写真25)。

15:00白銀荘到着
天候:晴れ 無風 -3度
最後の樹林帯を、汗をかきながら抜けると(写真26)白銀荘に到着。まずは露天風呂で汗を流そう。
今晩は高Tシェフの豪華な晩餐が待っている(^_^)。

感想:
最高!
の一言に尽きますな。
快晴下の、それも人の入っていない前十勝は素晴らしいところです。
今回は雪も良くて申し分ないですね。これからは徐々にザラメになっていくでしょうが、まだ良い雪が期待できると思います。天候さえ良ければ前十勝を重点的に攻めたいところです。
1月21日に私の板を半殺しにしてくれた岩達も、ほとんど堅雪の下に隠れてくれました。でも、岩が露頭している箇所も沢山ありますので、転倒して岩で頭を割らないようにヘルメットは着用したいですね。
尾根上はクラストしていることが多いので注意してください。
ボウルの上部には雪庇が発達していることがあるので、雪庇の崩壊による雪崩にも注意してください。

PS
帰路に、前十勝の北西斜面を滑る山スキーヤーを見かけた。
雪崩が怖くて敬遠していた斜面だが、アプローチが短い割に良いスロープを楽しめそうなので、いつか滑りたいものだ。


写真2 ラッセル

写真3 ジグ切り

写真4  山頂付近にて旦那

写真5 S62火口を見つめる

写真6 Kamix
メットサル軍団!?

写真7 Kamix、滑降開始!

写真8 スー

写真9 キ

写真10 昼飯

写真11 高T

写真12 高T

写真13 高T


写真14 スー

写真15 転倒後のスー


写真16 キ

写真17 キ
写真18 Kamix
写真19 キ
写真20 キ
写真21 高T
写真22 スー
写真23 Kamix
写真24 シュープール!
写真25 富良野岳をバックに
写真26 帰還

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