「赤ちゃんが乗っています」ステッカーの功罪
2004年08月18日(水)
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皆さんは、「赤ちゃんが乗っています」ステッカーを貼った車が走っているのを見たことがありますか?
あれ、どう思います?私は、はっきり言ってそれを見るたびにあざけりの感情を抱いていました。「なにそれ?赤ちゃんが乗っているから、どうだっていうのさ?というか、だせー・・」っていう感じ。
しかし!この度、自分が車に赤ちゃんを乗せて走ってみて、その認識が180度変わったことを告白します。


乳幼児・・まだ首の据わっていない赤ちゃんを車に乗せて運ぶというのは、とても緊張を強いられる作業なんです。なんというか・・ニトログリセリン(衝撃を与えると大爆発する代物)を運ぶドライバーの心境といいますか。少しの揺れも与えたくないし、ましてや交通事故など決して起こしてはいけないというプレッシャーに襲われます。
そんなドライバーが運転する車は、端から見ていると、単なるトロい車にしか見えません。そして、間違いなく周りの車に迷惑をかけています。
そのせいか、煽られたり、クラクションを鳴らされたりするのです。
そんな時、心の奥底から叫びたくなります。「この車には赤ちゃんが乗っているんだ!」この心境が分からない人には次のように言い換えてもいいです「この車は、ニトログリセンが満載されているんだ!(注1)」どうでしょうか?この気持ちが少しでも伝わってくれるでしょうか?
ああ・・そうかと。ここで気づくのです。社会的弱者の気持ちに自分がなって初めて気がついた心境というか・・「赤ちゃんが乗っています」ステッカーの必要性が!
この状況を分かってもらるならば、初心者マークでも、枯れ葉マーク・・もといシルバーマークでも、なんでもいいから、貼り付けたくなるのです。
さらに言うと、そんなステッカーごときでは役不足だとも思うのです。
できれば、タクシーよろしく車の天井に「ひよこクラブ」のマスコットであるひよこの形をしたランプを取り付けて走りたいくらいなのです。
もしくは、救急車よろしく「ウーウー この車には赤ちゃんが乗っています。ご注意下さい。ウーウー」とサイレンを鳴らしながら走りたいくらいなのです。
というわけで、どうか皆さん、街中で「赤ちゃんが乗っています」ステッカーを付けた車がヨロヨロと走っていたら、暖かい気持ちで見守ってあげて下さい。


とまあ、こんな文章をBBSに掲載したら、結構反響がありまして・・曰く、
「赤ちゃんが乗っています」だけでは、周りから見るとどうしてもらいたいのか分からない。
実際には、 赤ちゃんが乗ってもいないのにステッカーを貼り、我が儘な運転をしている車が多い
等々、直メールも何通か頂いてしまいました。
世間一般では評判が悪そうなので、困ったなあ・・と思っていたところ、あるかんさん、まちょれさんから素晴らしいステッカーが届きました(下図参照)。
双子に特化したステッカーなんて売っていないので、それだけでも貴重ですし、親切に「お先にどうぞ」という具体的な要望も書いてあります。
マグネットになっているので、スモークの窓には関係なくボディに貼れるし、双子が乗っている時に合わせて気軽に着脱できるし、我が家の二台の車に適宜貼り替えて使うこともできます。これは最強の・・最高の「子供が乗っています」ステッカーです。ありがとう!(注2)

(注1:ちなみに、ニトロを積載したトラックが山道を走る恐怖を描いた映画は、「恐怖の報酬」[Le Salaire De La Peur]1952年【仏】です。リメイク版もあります)

(注2:このマグネットステッカーですが、素晴らしい出来映えの為に、何件か「私も欲しい」という要望を頂きました。あるかんさん達にはできるだけ要望には応えて頂いていましたが、このマグネットステッカーは、とても制作が難しく、一枚一枚手作りしているために、あるかんさんに大変な負担と時間がかかる代物です。あるかんさん達も最近は老眼が進んでしまって、細かい作業が苦痛になっているらしく、マグネットステッカーの制作は「もうかんべんしてぇ〜」「趣味の世界とはいえトシには勝てません。いつまでも若く在るのは難しいです〜」(^_^;)との事ですので、どうか制作依頼は遠慮してあげて下さい。)

あるかんさん企画、まちょれさんデザインのステッカーです。左が双子バージョン 右がシングルバージョン


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