セキュリティー問題で敗北?
なんだか無力感に襲われました
2004年08月09日(月)
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市内でも有数の大きな総合病院での話です。その病院へ見舞いに行ったついでにノートパソコンを広げたところ、デスクトップに「無線LANのネットワークが見つかりました」との表示が。
ふーん・・どうせ、パスワードがかかっていてアクセスできないだろう・・と思いながら繋げてみたら、あっさり病院LANに接続完了。
インターネットへの接続もメールチェックもできて「おー!フリーアクセスポイントを用意しているとは粋な計らい。こりゃ便利!」と喜んで使っていたのですが・・
ふと好奇心でファイル共有をチェックしてみると、ネットワークに接続されている病院内のパソコン名の一覧がずらずらと表示されるじゃありませんか。
さすがにちょっと焦りましたが、個々のパソコンにはパスワードがかかっているだろう・・と思い、適当なパソコンに接続してみたところ・・ありゃりゃ、ファイルへアクセスできちゃったよ!
やばそうなファイル名のデータがぞろぞろ出てきます!これはまずい!警告しなくては!
正義感にかられた旦那は、ただちに総合受付へ!
旦那:「あのーちょっとお話しが」
受付の人:「なんでしょうか?」
「コンピュータのセキュリティの事で・・あのですね、こちらの病院のネットワークにセキュリティ上の問題を発見しまして」
「はぁ?」(宇宙人を見るように)
「現状ですと、外部から簡単にネットワークに侵入できてしまいます。これは直ちに対処した方が良いと思いまして」
「・・・しょ、少々お待ち下さい」
受付の裏側からの声:「なになに?どういう意味?」「ネットワークって?」「どこへ伝えたら良いのかしら?」「警備員室?」「違うんじゃない?」(なにやらどこかと連絡して揉めている感じ)
受付の人:「私どもでは、よく分かりませんので、総務部へ行って下さい」
旦那:「はぁ・・」

総務部にて
旦那:「すいませーん・・・えーと、ネットワークのセキュリティについて、一言ご注意を・・」
若い女性:「はぁ?」(宇宙人を見るように)
「こちらの病院のネットワークにはセキュリティ上の問題があるようです。無線LANのアクセスポイントから、簡単にネットワークに侵入できてしまうので・・えー、誰かネットワークの事が分かる方は居ませんか?」
「はぁ・・(困惑顔)○○さーん!ちょっと来て下さい」

事務のおばさん風の人:「どういうご用件でしょうか?」(こいつは誰だ?自分が何者か名乗りもしねぇ)
旦那:「ネットワーク担当の方ですか?こちらのLANにはセキュリティー上の問題があります」(同じことばかり言って、少々疲れてきた)
おばさん:「どういうことでしょうか?」(何故か旦那の3m以内に近づこうとしない。おまけに旦那は事務所の入り口に立たされたまま)
旦那:「えーと・・通常は、無線LANのアクセスポイントにはWEPやWPA、MACアドレスのフィルタリングなどのセキュリティを施しますよね?そういった設定がなされていない箇所があるようです。さらに個々のパソコンにもセキュリティー上の問題がありますし」
「はぁ・・それが?」(超〜怪訝な顔。あまりの冷ややかな雰囲気に旦那はここへ来たことを後悔し始める・・)
「えーと、例えばですねぇ・・このままですと悪い奴が、こちらのカルテなどのデータを改ざんしたり、データを盗んだり、他のネットワークへの侵入の踏み台にすることができます。特に病院ですと患者さんのプライバシーに係わる部分も大きいですし」

「まぁ・・!」(いつの間にか、怪訝な眼差しから警戒の眼差しへ!なんだか、旦那がその悪い奴みたいな気分である。そのうち人を値踏みするように上から下までジロジロ見だした。ちなみにその時の旦那の格好は、ふざけた柄のTシャツに半ズボンとディパック。そして手には自転車用のメット・・)
「いえ、あのー・・今、そういった犯罪が行われているという事ではなくて、そうなる可能性があるという事です。総務省もですね(権威にすがってみた)、こういった施設での無線LANでは、高度なセキュリティー対策を取るよう指導している筈なんですが・・とにかく、このままですと危険なのでなんらかの対策を取られた方が・・」
「・・はいはい、分かりました」(明らかに分かっていない感じ。なげやりな返事に腹が立つ)
「私はですね!・・まあ、いいか。えー要点を言いますと、私が確認したアクセスポイントは○○付近の○○というネットワーク名で・・恐らく××が××ということなので、迅速な対応をされたほうが良いと・・」(ざわざわした事務所の入り口で大声で言うような内容ではないのだが・・なんだか自分が御用聞きみたいに思えてきたよ)
「はいはい、分かりました」(言外に「もうお帰り下さい」って感じ)
「・・じゃ、これで帰ります・・」(脱力・・なんだか屈辱的に敗北した感じ)

結局分かったんだか分かっていないんだか・・しかし、面と向かって「分かった」と言われては、それ以上なにが言えるだろうか?
結構重要な事だと思うのだが、立ち話で済まされてメモも取ってもらえなかった。対応してくれた人は名乗らず。旦那の名前も尋ねられず、お礼の一言も無く・・厄介者が体よく追い出された感じ。その後、その病院LANのセキュリティーが改善されたかどうかは未確認。わしゃもう知らんよ。


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