嗚呼、クリスマス
2000年12月21日(木)
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1990年12月24日、恐怖のメリークリスマス

ああ・・・忘れもしない12月24日の恐怖
 その日私は、害獣駆除の一環として猟友会の人達につれられて、旭川郊外の山奥へきつね狩に引っ張りまわされてました。
 私の役目は運転手でしたが、かわいいキツネたちが次々と殺されて、皮を剥されていくのを見ているのはとても辛いものです。
血を吐きながらじっとこちらを見ていたキツネの目に、私はかなり動揺していたに違いありません。
 その証拠に落してしまったのです、財布を。

 気がついたのはその日の夜。おりしも吹雪がひどくなってきた中、私は真っ暗な山の中へ出かけ、ライトを片手に必死に財布を探したのでした(もちろんひとりぼっち)。
 だいたい落とした場所の見当はついていたのですが、思ったよりも雪が積もっており、道具を持たなかった私は素手で、周辺の雪をかき分けていました。しかし、出てくるのは皮を剥されたきつねの死体ばかり(; ;)。
 かなりの時間、きつねの死体を掘り出すたびに悲鳴を上げながら付近を捜索しましたが、あまりの孤独感と不気味なシチュエーションに発狂しそうになり、やむ終えず次の日の夜明けに希望を托して山をおりました。

 ああ・・・しかし、その夜は記録的な大雪。(いわゆるホワイトクリスマスね)
しんしんと降る雪に、いてもたってもいられず、ほとんど寝ぬまま夜明け前の午前5時に雪かきを持って出動し、昼過ぎまで不毛な雪かきをするも、成果なし。(もちろんひとりぼっち)
 損害は、精神的なダメージもさることながら、現金17、000円と運転免許証、各種クレジットカード、身分証明書、各種特殊技能証明書、アマチュア無線免許証、各種会員書(6種)、ホクレンカード、テレホンカード、その他。現金はともかく、免許証や証明書のたぐいが痛かったっス。身分証明書を無くしたかどで職場で始末書を書かされるし・・・

 脱力した私はクリスマスを、布団に倒れたまま過ごしました。(もちろんひとりぼっち)
 やはり、きつねのたたりか?
 以上が、10年前の私の素敵なクリスマスイブ&クリスマスでした。

 もしかして寂しいクリスマスをお過ごしの方へ、大丈夫。きっとこの時の私よりは幸せなクリスマスです。
 ちなみに、今年のクリスマス・イブは札幌の某山岳会の方々と三段山合宿(^_^;)。うーん、素敵なクリスマス・イブに(日本酒で)乾杯!
 


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