うんこの話
2000年7月10日(月)
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いやあ、のっけから汚い話ですなあ。しかし、山を語る上では避けられない話です。
ちなみに、うんこは私にとっても大問題なのです。
だって、長いんだもん。普通で15分。長いときは30分は個室にこもりたいタイプです。
嫁さんからはたいそう嫌われていて、うんこ離婚する!とまで言われてトホホです。
(余談ですが、運転免許の更新を忘れて失効する、”うっかり失効”もトホホですよね。一度やったのですが、書類にしっかりと、失効の理由が”うっかり”と書かれていました・・・・トホホ)

離婚ならまだ良いのですが(どこが?)、冬山だと致命的です。
零下30度の吹雪の中、お尻を露出して用を足すなんて!考えただけでぞっとします。
はっきり言って、凍りますよ!ケツが!!
ですから、冬の幕営時には、私はことさら入念にトイレを構築します。
テント周りなんかどうでもよろしい。聖域を築くくらいの敬虔さと奉仕の精神でトイレを構築しましょう。
堅く踏みしめた雪面にポトリ用穴を出来るだけ深く穿ち、周りを堅牢な雪ブロックで囲います。樹林帯ならマツの枝をポトリ穴に敷くと豪華です。
さらに「今トイレに入っているよ」サインの代わりにデポ旗を入り口に差しておけば完璧。
実際の使用時には、便器の前にスコップをさして、取っ手を手すり代わりにして用を足すと具合が良いようです。
用を足す向きを入り口側にするか、反対向きにするかで悩むところですが、不意打ちされてあられもない姿を見られても、お尻だけなら許せる感じがするので、入り口には背を向けるようにしています。
小便は大便に比べれば、まったく問題になりません。シェラフの中でペットボトルにして、適当にまとめて捨てれば良いのです。
ただし、迂闊に凍らすと山行の間中ションベンボトルを担ぐ羽目になりますので注意。
それと、捨てる場所にも注意が必要です。雪を溶かして作った飲料水が黄色かったという(しかも飲んだ後に気づくのがミソ)、当事者には笑えない話も聞きますから(わはは)。

さあ、これで山のトイレ問題は解決だ(うそ)。これから山でウンコをしようと思っている人は、ぜひ、ここを見てください。

ここから、下世話な下界の話に移ります。
突然ですが深刻な質問をあなたに放ちます!あなたは、うんこの最中にものを食べられますか?
いえ(^_^;)、実は先日友人の結婚式がありまして、発起人の私は時間厳守で会場へ着かねばならなかったのですが、出発ぎりぎりに例によって急に便意に襲われたのです。
しかも空腹です。式の間には満足に食事が出来ないことが予想されるため、ここは少しでもお腹を満たしておきたいところです。
折しも、目前にはおいしそうなおにぎりが置いてあります。
母親はこともなげに「用を足しながら食べたら?」とか恐ろしいことを言います。嫁は軽蔑を通り越して怒りの視線で私を睨んでいます。ここで、迂闊な行動に走ると、本当に離婚されそうです。
どうしたらよいのでしょうか?あなたは、ウンコしながらおにぎりを頬張れますか??
この究極の問いかけを、気の置けない友人達にぶつけてみました。

うんこ好きのS君は、この話をしただけで悲鳴を上げそうになっていました(案外ナイーブ)。
友人Hに聞いたところ、彼も過去に私と同様の選択を迫られたことがあったそうですが、そのときには、どうしても食べられなかった・・と激白してくれました。
ちなみに彼は日本の最高学府である東大卒ですが、そんな彼にも乗り越えられない壁があったということです。
職場の同僚Iは、トイレの中でご飯を口に入れたことはないが、トイレ外で食べたご飯を、まだ口の中でモグモグさせながら、ウンコをしたことがあると、得意げに語りました。
惜しい!
祖母の話では、近所の子供がトウキビうんこをしながら、そのトウキビ部分を取り出して食べ・・・いやいや、この話はやめましょう!
とにかく、私の身近な人にはこの蛮勇な行動に踏み切れた人は居なかったようです。
喫煙はオッケーらしいのですが、そこから飲食の間には深い溝があるのです。
私は・・?私も所詮凡人でした。どうしてもトイレでモノを食べる気になれませんでした。
本だって読むし、パソコンだって使うし、おおよそトイレの中では何でも出来るつもりだったのですが・・。残念です。でも、ぎりぎり人間としての尊厳を守れたような気もします。
どうなんでしょうか?

今日のがっかり
”スモークボール”

見かけ倒しとはこのことだ。


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