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2000年3月13日(月) |
今日は、めずらしく、ちょっとグルメ?な話。 某月、某日。ここは、とある公設研究機関の休憩室。そこに、日本の将来を憂う若者5名+野次馬数人が集結した。某伝から自衛隊の携帯食を大量に頂いたので、盛大に試食会を行うためである。 さて、ぶつは戦闘糧食II型(塩鮭)と数種類の缶飯と缶おかずで、色はすべて濃緑色。 注意書きとして「25分以上煮沸すれば、三日間喫食できる。」と書いてありますが、文体が”ですます調”でないことや、喫食という耳慣れない言葉が緊張を誘い、姿勢を正させます。 では、早速頂きましょう!オット!その前に缶切りはと・・・最近めっきり缶を開けたことなどなかったので、缶切り探しに手間取りました。缶がでかいので、蓋を切るのも大変です。 事前の噂では、かなりまずいと評判でしたが・・・・注意書きの命令通り煮沸したあと、缶を開けてみると・・・「おー!!まずそう!」と、一同から声が上がりました(失礼)。 特に白米はふやけて見栄えが悪く、「これは古古米か!」という叫び声が聞こえたほどです。 でも、見かけで判断してはいけません。早速食べてみましょう。 「あれ?結構うまいじゃん」「おいしいよ?普通じゃん」前評判とは裏腹に、結構好評です。 特にたくあんは人気でした。私はハンバーグに首ったけです。グルメ化の進んだ若者達には、かえって新鮮な味わいのようです。 この催しを主催した私も一安心。が、しばらくして・・・ 「なんだか、しょっぱい」「しょっぱいよー!」「しょっぱい、しょっぱい」 なんということか、しょっぱいコールが沸き起こりました。 缶飯が、あっと言う間になくなって、あとには妙に味の濃いおかずが残ります。 「こら、ちゃんと食べなさい!」 「でも、しょっぱいよー」「すみません、僕、ちょっとウーロン茶買ってきます!」 どうやら、少々味付けが濃すぎたようです。惜しい!せっかく皆からおいしいという評価が得られそうだったのに。 なぜ、このような味付けなのでしょうか? 「演習で汗をかくので、塩分補給のためにしょっぱくしているのでは?」 「とにかく、少ないおかずで、たくさんのご飯を食べるために、味付けを濃くしているのでは?」 様々な意見がでました。 私は昔、大型漁船みたいな船で赤道を越えたことがあります。猛暑の中大変汗をかいて、特に機関室なんてサウナそのものでしたが、自衛隊食はそのときの食事の味にそっくりでした。つまり、汗をかく肉体労働時向けの味付けということだと思います。 エアコンの効いた建物の中で、伊達や酔狂で食べるものではないのです。 これは極限状況で、生きるために食べる本気食なのです。 私たちは、大変失礼な食べ方と、評価をしてしまったのでしょう。 私は気に入って、ぜひ山行に携帯してみたいと思うのですが、重いことと、食べた後の缶の始末が大変そうですね(^_^;)。 いつもこれを食べて訓練に励んでいる自衛隊の方々に敬意を表します。Sさん、提供ありがとうございました。(ちなみに金平糖付き乾パンもおいしく戴きました。(^_^)) |