牛タンのうらみ |
2000年12月05日(火) |
ヤッターと快哉をあげたくなることって、ありますよね。そんな話の一つです。
あるクロカンスキー大会でのお話。 数年前に、私たちは湧別100キロほどではありませんが、かなりの距離を走るクロカンレースに参加していました。 私にとってはかなり過酷なレースの中盤。折り返し地点に休憩ポイントがあって、そこでは昼食が配られていました。 高い参加料を取る割にはシケた昼食で、内容は貧相な具のないおにぎり二個とタクアン。それとウーロン茶。 クロカンレースとは言っても、雪解け間近の春の陽気で汗だくの我々は、あっという間にウーロン茶を飲み干してしまい、ボソボソのおにぎりを苦労して飲み込んでいました。 すると、なんだかいい匂いが漂ってきます。あたりを見渡してみると、なんと大会役員の方々が、我々のすぐそばで焼き肉を始めたところでした! スノーモービルで大量に運び込んだビールまで飲んでいます。 「乾〜杯!」ウーロン茶の空き缶を見つめている我々の横で杯を掲げる彼ら。 「見ろ!最高級の牛タンだぞ!」その声に思わずのぞき込むと、本当に立派な牛タンが焼かれてジュージューいってます。 飢え、渇いた私たちにとっては、まさしく拷問で、もう耳と鼻をふさぎたい気持ちでした。 <しばしの沈黙> |