山男は、キャンプが下手?
〜理想的なキャンプ場とは?〜
2000年6月26日(月)
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以前、キャンプについてぐだぐだ書いていましたが、先日久しぶりにキャンプをしてみて、少々思うところがあったので、しつこく、キャンプ考Part-IIを執筆します。

つくづく思ったのですが、山男ってキャンプが下手ですよね。
まあ、ただ単に宿泊するという目的に限れば、合理的で上手なんですが、キャンプそのものを楽しむことにかけては下手です。せいぜいおつまみと、やたらお酒を持ち込んで、夕食を豪華にするくらいですか?
つまり山男は、目的のための手段としてキャンプを捉えているので、「いかに重量を軽減するか」とか、「いかに手間を減らすか」ということばかりを念頭に置いてキャンプ計画を練ります。
これは、登山目的の山中ではまったく正しいことで、結構なんですが、山男はファミリーキャンプとか、レジャーキャンプでこれをやってしまいがちなんです。
白状しましょう。それは私です。

コンロ?小型コンロ一つで十分でしょ? 椅子?テーブル?なんでそんなもんいるの? タープって、何のために存在しているのかわからん!
飯はジフィーズとは言わないが、せいぜい焼き肉(本人の中では最高の贅沢品らしい)で十分だろう。

と、まあこんな感じな訳です。
はっきり言って、贅沢な装備のキャンパー達には、ひがみ半分「あんた、ここへ何をしにきているの?」と、軽蔑の視線を送ってさえいました。
もちろん、彼らはキャンプしにきているわけですが、それがきちんとわかったのが、最近のことなのです。

今回、スキーヤーズミーティング(長老、ご苦労様でした)というイベントが富良野でありまして、まあ、雪もないし純粋にキャンプしましょうという趣旨だったわけですが、これにはカルチャーショックを受けました。
まず、飯の豪華なこと。私の自宅でのごちそうよりも数段豪華です。そして、快適。強い日差しの下では、タープがとっても快適なものだと初めて知りました(今までは原則的に日の昇っているときにはテントサイトに居なかった)。
調理用テーブル、超強力バーナー、中華鍋、テーブル、椅子(映画監督が座るようなやつ)、風情のあるランタンなどに囲まれて、優雅な時を過ごすのです。
朝起きて、コーヒーを楽しみ、そのままゆったりとキャンプサイトで過ごす。そのようにキャンプが目的でキャンプそのものを楽しむことは、私にとって初めての経験でした。
考え方としては、ホームパーティの場所を、屋外に移したようなものなんですね。
この感覚で行くと、少々羽目を外して夜中まで騒いでしまい、翌日3時起床予定の山屋さんと衝突したり することがあるのも分かります。
何しろ目的が違うので、摩擦が生じるのはある程度仕方がないでしょう。

どうしましょうか?これは、山屋としては「そんなもん家の庭でやれ!」と言いたいところですが、今回はキャンプ目的キャンパーの気持ちも分かってしまいました。
客観的に見て、やむ終えず登山口にテントを張っている山屋の立場は優先すべきでしょう。
もちろんテントサイトに十分キャパが有る場合は問題有りませんが(今回のキャンプがそうだった)、そうでなければ、テントサイトの設計で対処できないでしょうか?例えば禁煙席みたいに、静粛ゾーンを作って、キャンパーを分けてはどうでしょう。静粛ゾーンに泊まるような人はストイックなので、設備はなーんにも必要有りません。各種照明も9時までに消灯です。
静粛ゾーン以外のフリーゾーンでは、花火オッケー、カラオケオッケー、発電器オッケーとします。ここには、電気のコンセントから炊事場まで、なんでもそろえてあげましょう。(って、私はさすがに、そこにはキャンプを張りたく無いなあ・・・)
そうすれば、キャンプ場の摩擦も減るはずです。
でも、フリーゾーン内では、殴り合いの喧嘩が起きそうな気もするなあ。

!良いことを思いつきました。
就寝ゾーンと、ワイワイゾーン(苦笑)をうまく配置して自由に行き来できれば良いのです!
ワイワイゾーンはテントサイトの中心に設けられていて、各種設備とタープなどを張るスペースとし、食事、宴会などを行います。周囲には植裁を配置して騒音を和らげる緩衝地帯を設けて、さらに外周を取り巻く静寂・就寝ゾーンには、基本的にテントのみ設置を徹底させます。
皆さん、ワイワイゾーンで好きなだけ騒いだあとは、各自適宜に就寝ゾーンへ移動して静かに寝たり、くつろいでいれば良いのです。徹夜で騒ぎたい人は中心にテントを張ってもいいし、最初から休みたい人は就寝ゾーンに直行すれば良いだけ。
これで決まりですね。以下に概念図を示します。ぜひ、こんなキャンプサイトを誰か作ってください。



このたび、キャンピングカーのオーナー(これも、未知の世界だ!)ミーティングに参加した人の話では、
そこの生活レベルは、もはや私の日常を遙かに超えているようですね。
キャンプサイトで猫を膝に抱いて、ブランデーグラスを傾けている人も居るそうですが・・・そこまでいくと、なんだか悪の組織のボスみたいだね(苦笑)。


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